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伝統にとらわれずに、一人ひとりの表現を活かす
―ヒムンさんは今回OBSGという新たなプロジェクトで来日するわけですが、このプロジェクトのコンセプトについて教えてください。
ヒムン:OBSGのコンセプトは「フン(흥)」です。漢字で書くと「興」、ノリとかテンションみたいな意味ですね。「盛り上がることをやろう」というのがOBSGのコンセプトです。

大沢:僕もひとつ質問したいんですが、OBSGのアレンジはどうやって進めているんですか?
ヒムン:そこはバンドマスターであるソンテクさんに任せています。
ソンテク:どんなリズムをあてはめていくか、そういった部分は自分が考えています。ただ、メンバーにそのアレンジを強要するわけではなくて、みんなで作り上げているんですよ。
―民謡をアレンジするうえで難しさを感じることはありますか?
ソンテク:それほど感じないですね。民謡をアレンジするというのは前例のないことでもあるので、レシピから自分たちで作らないといけないところはあります。OBSGのメンバーが具材だとすれば、それぞれの旨味を生かしながら、無理のないかたちで演奏できる環境を作るのが自分の役割だと思っています。
―大沢さんも民謡クルセイダーズのアレンジ面を仕切ることもあるわけですが、難しさを感じることは?
大沢:自分もそんなに感じないですね。民謡だからといって特別に意識するわけではなくて、すべての音楽をフラットに捉えています。
ソンテク:そこは僕も一緒です。
―では、ソンテクさんから見たボーカリストとしてのヒムンさんの魅力とは?
ソンテク:ヒムンさんの歌はものすごく繊細で、ビブラートもとても正確なんです。レコーディングしたあとにエディットしたり調整できないんですよ。それは僕にとってはプレッシャーでもあって、できるだけヒムンさんのエネルギーをそぐことなく録音できるよう心がけてきました。京畿民謡の歌い手はレベルの高い方が多いんですが、そのなかでもヒムンさんはリオネル・メッシのような存在だと思いますね。
―京畿民謡のメッシ! それはとてもわかりやすい表現ですね(笑)。
ソンテク:若いころのヒムンさんの音楽的環境は、かなり特別なものなんですよ。母親が優れた歌い手であり、周囲には歌手や演奏者がいくらでもいたわけで、ヒムンさんのような人はなかなかいないと思います。

―来日公演はどのようなものになりそうでしょうか。
ヒムン:(日本語で)ええっと…ものすごく盛り上がると思います(笑)。OBSGの各メンバーの魅力をしっかりと見せられればと考えています。
ソンテク:みんなでクレイジーになってしまいたいですね。観客のみなさんがクレイジーになれば、僕らはもっとクレイジーになれるので(笑)。
―それは最高ですね。民謡のこととか伝統のことを話しましたけど、最終的にはみんなで楽しむことが一番大事ですもんね。
OBSG&民謡クルセイダーズ:(みんなでガッツポーズをする)
田中:いつかヒムンさんたちと一緒にアジア各地を回れるといいですよね。
ヒムン:それはいいですね。みんなで行きましょう!
『OBSG Japan Tour 2024』

2024年9月15日(日)
愛知・豊田『橋の下世界音楽祭 -SOUL BEAT ASIA 2024-』
2024年9月17日(火)
東京・渋谷
AJIMI & microAction presents『OBSG Live in Tokyo 2024』
会場:渋谷WWW
時間:開場 18:00/開演 19:00
料金:前売 ¥6,500/当日 ¥7,500(税込・ドリンク代別)
出演:
<LIVE>OBSG(オバンシングァ)
<OPENING>落語:林家あんこ、DJ:大石 始
チケット:Peatix https://obsg2024.peatix.com、e+
主催:Ewon Art Factory
企画・制作:AJIMI/microAction/LEEHEEMOON COMPANY
協力:橋の下世界音楽祭実行委員会
協賛:au スマートパスプレミアム
特設サイト:https://lit.link/obsg2024