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ヨガの哲学はCHAIと似てるところもあった
―10月には『健康ビームフェス』をLoft9 Shibuyaで開催されましたよね。「健康」と「音楽」を、どういうふうに届けていきたいと考えているのでしょう。
KANA:これは、CHAIのときにボイスメンテナンスをやってくれていたさっちゃん(Satsuki)とよもぎ蒸しの本も出版されている小林雅江さんの3人で、「健康ってこんなことから始められるよ」「こんなに楽しいことだよ、頑張らなくてもいいことだよ」ということを発信したくて始めた。その日はトークイベントと、私たちの演奏と一緒にさっちゃんの呼吸のワークセッションをやったり、温活を体験してもらったりして。最初はそんな感じでやってみたけど、だんだんフェスにしていきたいの。
―MANAKANAだからこそ作れる、健康をエンターテイメントで届ける方法がありそうですね。
KANA:私も、生活習慣病とかアレルギーに悩まされてきた人生で。3年前くらいから東洋医学や自然療法に興味を持って、いろんなことを試していく中で、ヨガ、よもぎ蒸し、気功とかに出会ったんだけど、それがすごく楽しかったの。「健康になろう」とか言われると、私的に厚かましいわけ(笑)。怒られてるような感覚にもなるというか。だから、みんながスッと入りやすい形でやりたいなと思ってる。
今回は第0回という形でやってみたけど、いつかは音も食も身体や心のケアも一緒くたにした、老若男女みんなが来られるようなフェスにしたくて。今は情報が多すぎて、何をやれば健康になれて、何が正しいのか、わからないことだらけだと思うんだよ。だから私たちがいいと思うものを集めてマーケットみたいにして、みんなにとって「自分はこれをやったらいいかも」みたいなものを見つけられる場にしたいなと思ってる。

―『健康ビームフェス』の開催コメントに「健康レベルをちょっとでもアップさせることが地球環境への恩返しにもならないかな」と書いてあったけど、そこにはどういった考えや想いがあるのかを聞いてもいいですか。
KANA:言葉にするのが難しいんだけど……私の中では全部つながっていて。私は魂と身体は別物だと思っていて、身体は亡くなったら土に還っていくものだから、綺麗な状態で還りたいという感覚があるのね。木でできている笛を吹いているときも、「自然に還る」という感覚がある。宇宙も地球もひとつのエネルギーでつながってるような感覚があるから、自分が健康になれば、地球も健康になるし、みんな生きやすいと思う。ヨガの哲学が好きになってから、目に見えないものに動かされているという感覚を持ち始めたんだよね。ヨガの哲学はCHAIと似てるところもあったのよ。「まず自分を愛してあげないと何もできないよね」「自分が整わないと他人なんて愛せないよね」というところは通ずるものがあるなと思った。
MANA:CHAIはそれをポップに言ってたんだよね。
―KANAさんは今、毎朝Instagramのストーリーズに寝癖をアップしてますよね。あれはどういう想いで毎日続けられているのでしょう。みんなが盛れた写真を載せるInstagramというプラットフォームに、寝癖ですっぴんの笑顔を上げていることも、ある意味、アンチテーゼであり時代の一歩先だなと思うんですよね。
KANA:よかった(笑)。あれは、私の寝癖がすごいから、旦那さんが「毎日上げてみたら」って言ってくれたことがきっかけ。1回でも櫛や手で髪をといだらすぐに直るから、起きてすぐパッと撮ってる(笑)。
MANA:かわいい〜。
KANA:1年半前くらいにインスタを始めたんだけど、自分アピールが苦手だから、毎日固定で続けられるものをやらないと更新できないなと思って(笑)。

―毎日あれにも癒されてます。MANAさんはキャラクター「おもちいず」を描いていて、11月には展示会にも参加されました。イラストを描く時間と、音楽と向き合っている時間には、どのような違いがありますか?
MANA:音楽で言うとメロディや歌詞を作るときの感覚で、絵を描いてるかな。音を作るときは身体から自然と出ていく感覚なんだけど、歌詞やメロディはそうじゃなくて、もうちょっと念入りにやっていて、絵もそれに近い感覚。メロディを作るときもそうだったんだけど、いいものを探すための勉強をしながら作ってる感覚で、ずっと「途中」にいる。

―イラストも、終わりのないトライ&エラーを重ねていく感覚なんですね。おもちいずは、今後どのように発展させていきたいと考えてますか?
MANA:おもちいずはおもちいずのスピードで発展していったらいいなって。自分たちの軸はヒーリングミュージックで、もう1個、枝分かれしたところでおもちいずがあるから。それはその癒しを届けられたらなという気持ちです。