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昭和歌謡の魅力を再発信する意味
―新しい感覚、というと?
遼:“チクショー飛行”とか、日本人が聞いたらちょっとダサい言葉じゃないですか。
ーあえては使わない言葉ですね。
遼:でも、日本語が話せる外国のミュージシャンからはカッコいいと言ってもらえて。“Flying Chikusho!”っていう英語タイトルをつけてくれたんです。私はチクショーという気持ちを糧に上昇していくという意味合いでつけたんですけど、外国の方からすると必殺技の名前みたいに感じるそうです(笑)。これは日本人だとなかなか気づかない感覚だなと思いました。こういうのがすごく面白いので、これからも発見していきたいです。
ー歴史性や地域性の文脈から離れたところから日本の音楽の良さを再発見するというのは、シティポップリバイバルとも通じますね。
遼:本当にそうですよね。Ginger Rootさんもそうですし。タイにすごく日本の音楽が好きだというPolycatというバンドがいて、インタビューで「日本の曲にはイントロがあって、Aメロ、Bメロがきて、サビがある。終わりかと思ったら間奏があって、2番もある。その後はギターソロもあって、大サビでもっと盛り上がるんだ! とてもエンターテイメントで面白い」というようなことを言っていたんです。私たちには当然のことですけど、気付けていない良さがまだまだあるんだなと驚きました。

ー「隣の芝生は青い」とよく言いますが、自分の庭の芝生が何色なのかは外から見てもらわないとわからないですもんね。
遼:そうなんです。その視点を持ちたいなと。そういう意味では、昭和より世界と繋がりやすくなっているので、もっともっと世界に出ていきたいです。実はデビューした頃は「日本のものが好きだから日本から出たくない」と思っていたんですよ。
でもよく考えたら、小さい頃は「岡山から出たくない、穏やかに生きていきたい」と思ってたのに、いつのまにか東京にいるし(笑)。私みたいな頑固なやつでも、新しい世界を知れば行動も伴ってくるし、いっぱい挑戦していきたいです。
Little Black Dress“PLAY GIRL”

配信日:2025年2月5日(水)
配信リンク:https://king-records.lnk.to/PLAYGIRLTW
公式サイト:https://littleblackdress.website/