メインコンテンツまでスキップ
NEWS EVENT SPECIAL SERIES

伝統の重圧を越えて。箏奏者LEOが語る、LAUSBUBらとの共作で掴んだ新境地

2025.8.28

LEO『microcosm』

#PR #MUSIC

梅井美咲、君島大空との共演で感じた、箏の本来の性質

ーどの曲でも音が加工されて独自の音像になっていて、曲ごとのジャンルはそれぞれでも、そこがアルバム全体の特徴になっていますよね。

LEO:僕が自分の音楽とエレクトロニクスを結びつけるときは、箏の音に飽きたから違う音の要素を入れるという感覚ではないんです。箏という楽器を拡張するために電子音を入れるという感覚がしっくりきているので。

エフェクターを使いながら収録している

ー1曲目の“Cotton Candy”は梅井美咲さんが作曲、トラックメイク、ピアノの担当で、ミックスが君島大空さん。この曲もどこまでが箏かわからないような、不思議な音像です。

LEO:梅井さんはピアニストとしても素晴らしいですけど、そこだけにとどまらないアイデアの宝庫みたいな方なんです。だから特にプランを立てないまま、とりあえず練習スタジオに入りました。彼女はキーボードを弾いたり、ドラムマシーンをいじったり、僕もエフェクターをいじりながら箏を弾いたり。そうしているうちに面白いアイデアがいっぱい出てきて、そのままレコーディングに入りました。そこに君島さんも加わってくれて、梅井さんのグランドピアノの音を君島さんがコントロールームで加工しながら、1時間半ほど3人でずっとセッションしてるような感じでしたね。途中からは、誰がどの音を鳴らしているのかわからないようなトランス状態で、でもいい感じに音が紡がれて、その素材をもとにトラックメイクをしてもらったんです。即興の中で偶然生まれた面白い音がたくさんあって、その偶然性を生かしたからこそ、また同じものを作ろうとしても絶対作れない、面白い曲になったと思います。

ー君島さんの音楽もポストプロダクションが重要で、その感覚は間違いなくこの曲にも表れていますね。

LEO:箏はピアノやギターみたいにいろんな音を同時に出したり、クロマチックに弾ける楽器ではないので、昔はそこをコンプレックスに感じていたんです。でも箏はもともと音色や質感を大事にする楽器なんですよね。だから最終的には質感の部分に行き着くし、そこに向き合わないといけない。その道筋が今回少し見えた感じがしています。今回参加してくれた林正樹さんもU-zhaanさんも、みなさん音の質感を大事にしてる音楽家だったので、そこもすごく大きかったですね。

林正樹、U-zhaanとのレコーディング風景

RECOMMEND

NiEW’S PLAYLIST

編集部がオススメする音楽を随時更新中🆕

時代の機微に反応し、新しい選択肢を提示してくれるアーティストを紹介するプレイリスト「NiEW Best Music」。

有名無名やジャンル、国境を問わず、NiEW編集部がオススメする音楽を随時更新しています。

EVENTS

『シカゴ・ハウス大全』が8月刊行、500枚以上の作品レビューや座談会を収録 👇👇来日公演まとめは「#来日」に👇👇 音楽フェスや芸術祭、映画祭は「#フェス情報」から👇 Wet Legの来日ツアーが2026年2月に決定、2ndアルバムを引っ提げて東名阪