グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
6月4日は、「stability」の下嶋一洋さんからの紹介で、移動式古本屋「tuneless melody bookstore」の堀田勇人さんが登場。1990年代の雑誌を中心とした古本の魅力のほか、懐かしさだけではない、若者がハマる「新しいもの」としての古本についても伺いました。
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会社員として働きながら、移動式古本屋の運営も行う
Celeina(MC):堀田さんは、移動式古本屋を運営されながら、普段は会社員としてもお仕事をされているということで、二足のわらじを履く生活を送られているんですね。
堀田:はい。移動式古本屋は、最初はどちらかというと趣味の延長のような形で、会社の休みの日に少しずつやっていたんですが、最近はその趣味の範囲を明らかに超えてきているなと感じています。
Celeina:趣味の延長からお仕事としての感覚に切り替わったのは、いつ頃からだったんでしょうか?
堀田:ちょうど昨年あたりからですね。古本屋にもさまざまなご依頼やお声がけをいただくようになりまして、「これはもう両立が難しいな」と思うようになりました。
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自分が学生の頃から大好きだった1990年代の雑誌を揃えている
タカノ(MC):「古本屋」とおっしゃっていますが、特に雑誌の在庫がすごく豊富で、1990年代の雑誌が中心なんですよね。
堀田:僕自身が高校生や大学生だった時によく読んでいた雑誌が1990年代のものだったので、当時からずっと大好きで集めていたんです。今は自分が好きだった雑誌を並べて販売しているような形になります。
タカノ:実際にスタジオにもお持ちいただいていますが、これは本当に懐かしいですね。今手にしているのが『COOL TRANS』ですが、ノースウェーブのスニーカーの厚底モデルなどが紹介されていますね!

堀田:そうですね。あとは、SONY SPORTSのラジカセなど、「stability」さんでも取り扱っているようなアイテムも載っています。
タカノ:この『COOL TRANS』は何年の何月号ですか?
堀田:1995年11月の創刊号になります。
タカノ:浜田雅功さんが表紙ですね! 野茂英雄も載っています。
Celeina:タカノさんは、まさにその世代で読んでいましたか?
タカノ:1995年だと小学生くらいだったと思うので、創刊号は読んでなかったですが、1990年代後半から2000年代にかけてはかなり読んでいましたね。これは『FM STATION』と書いてありますが、どういった雑誌なんでしょうか?
堀田:ラジオ番組の情報や、アーティスト紹介が中心の雑誌ですね。あとは、これは『FUJI ROCK FESTIVAL』の第1回目のパンフレットです。
タカノ:伝説の第1回目のですか!
堀田:そうです。僕も実際にその年に行って、会場で購入しました。あの体験は、自分の人生にも大きな影響がありましたね。
タカノ:パンフレットというより、雑誌のような厚みがあって見応えがありますね。Celeinaさんは、こういった紙の雑誌のカルチャーにはどんな印象をお持ちですか?
Celeina:私の世代だと、例えば『Seventeen』のような女性向けのファッション誌はよく読んでいましたが、1990年代の雑誌文化にはあまり触れてこなかったですね。当時の10代の女の子たちは、どんな雑誌を読んでいたんでしょうか?
堀田:『Olive』や『CUTiE』などが人気でしたね。特に『Olive』には独特の世界観があって、「Olive少女」という言葉も生まれました。
Celeina:占いのページがすごく充実していますね。見開きで1つの星座を詳しく解説していて、かなり読み応えがあります。
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ネットに載っていない情報や画像は、今でも価値がある
堀田:当時はまだインターネットがなかったので、雑誌が情報源のすべてだったんですよ。僕も発売日に書店に行ってすぐに購入して、紹介されていた商品を問い合わせたり、買いに行ったりしていました。
Celeina:ファッションの最新情報を得る手段は、まず雑誌だったということですね。
堀田:そうですね。最初に触れる情報の入り口は雑誌でした。
タカノ:ネットがない時代、雑誌は本当に貴重な情報源でしたよね。これを見て買い物に出かけたり、CDを探したりしました。
堀田:今、ネットで検索しても出てこないような情報や画像もたくさんあります。そういう情報を求めて来店される方も多いですし、雑誌でしか手に入らない情報というのは、今でも十分に価値があると思います。
タカノ:全部で何冊ぐらいお持ちなんですか?
堀田:正確には数えていないんですが、何千冊という単位で持っていますね。自分の好きな雑誌は何冊でも集めちゃいますね。
タカノ:やはり1990年代のものが中心ですか?
堀田:はい、自分が特に好きだった雑誌はとことん集めていて、今やっているイベントでも売れたらまた翌日に補充するというスタイルで、「古本なのに定番」のような形を作っています。
タカノ:これは30〜40代の方にとってはたまらない懐かしさですが、逆に若い世代の方にとっては新鮮さを感じる部分もありますよね。
堀田:そうですね。懐かしさで手に取る方もいれば、若い方が「これは新しい!」と面白がって購入されるケースも多いです。そういう方たちと当時のカルチャーについてお話ししながら販売できるのは、とてもやりがいを感じます。
Celeina:いいですね、ありがとうございます。さて、「FIST BUMP」はグータッチでつなぐ友達の輪ということで明日スタジオに来ていただくご友人を紹介していただいています。どなたをご紹介いただけますか?
堀田:アーティストのSOMETAさんをご紹介したいと思います。「REBOOT BRAINS」でたまたま知り合って、何度も来てくれるうちに仲良くなりました。若い方なんですが、どこかカルチャーの香りがあるポップな絵を描かれていています。
Celeina:カルチャーがきっかけでつながった素敵なご縁ですね。明日はアーティストのSOMETAさんにお越しいただきます。「FIST BUMP」、本日は移動式古本屋「tuneless melody bookstore」の堀田勇人さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann