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映画監督の工藤梨穂は、記憶 / 嘘 / レトロな小道具を通底するモチーフとして作品で扱う

2025.2.26

#MOVIE

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

2月5日は、「MOTION GALLERY」の大高健志さんからの紹介で、映画監督の工藤梨穂さんが登場。最新作の『オーガスト・マイ・ヘヴン』についてや、自身の作品に通底しているモチーフ、映画作りで大切にしていることなどについて伺いました。

最新作は、「演じる」という嘘から人間関係が新たに構築されるような物語

Celeina(MC):工藤さんは1995年生まれ。京都芸術大学映画学科の卒業制作『オーファンズ・ブルース』が様々な賞を受賞し、その後2020年に『裸足で鳴らしてみせろ』で商業デビューされました。そして2025年2月1日(土)から、最新作『オーガスト・マイ・ヘヴン』が公開されています。

タカノ(MC):まずは『オーガスト・マイ・ヘヴン』のあらすじを教えてもらえますか。

工藤:ある町に代理出席屋という職業をしている女性がいて、中華料理屋の店員の男性は彼女に恋をしています。夏のある日、彼女が代行の仕事で葬儀場に行くと、そこで夢で見た見知らぬ男と出会って、誰かに間違われるんですね。その葬儀場で出会った男が、中華料理屋の男性の友達で……というところからちょっと奇妙な旅が始まる、という映画です。

タカノ:我々も見させていただいたんですが、素晴らしかったです。

Celeina:映像から滲み出ている青春の空気感やバイブスが良かったです。そして、そういった空気感の中にある、人と人が織りなすストーリーというか、我々には見えないところで色々なことがあったんだなと想像させられるような感覚があって、何度も何度も見返したくなる映画だなと思いました。

タカノ:色とかがすごく綺麗で、ずっと見ていたくなる感じがありました。ネタバレになっちゃいそうで怖いですが、僕個人としては、始まりと終わりが表裏一体になっているような感覚が、すごく新鮮で面白かったです。

工藤:ありがとうございます。

Celeina:『オーガスト・マイ・ヘヴン』の脚本と監督をどちらも務められているとのことですが、今回の構想はどこからスタートしたんですか?

工藤:俳優さんが芝居を演じる時って、実際の関係性と役柄の関係性があるじゃないですか。芝居の中で織りなされる二重のコミュニケーションみたいなところがすごく面白いなと思っていて。「演じる」という嘘から、人間関係が新たに構築されるような物語ができないかなと思って考えました。

タカノ:代理出席屋をやっている、村上由規乃さん演じる譲という女性が出てくるんですけど、嘘をついている演技というか、演じている演技がすごくリアルでした。ぎこちなさからも嘘をついているとすごくわかる感じが、リアルでよかったですね。

工藤:嬉しいです。

Celeina:本当に繊細な演技で、絶妙でしたよね。

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