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「おいしい未来研究所」の市原万葉の生活は、仕事×育児×探求の相乗効果で出来ている

2024.5.17

#OTHER

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

12月27日はデジタルマーケティング中心のコンサルティング会社のCEO・小川りなさんからの紹介で、一般社団法人「おいしい未来研究所」主宰・研究員の市原万葉さんが登場。出産を機に変化した生活やライフハック、家を半開放する実験のことなどを伺いました。

出産を機に、食について掘り下げるようになった

Celeina(MC):市原さんは、2014年大学在学中に株式会社TABI LABOに入社し、メディアの立ち上げやマーケティング、企業広報を担当。2018年、第1子出産を機に、畑や田んぼ、家などを共有資産として育む「共給共足」の仕組みを実験する生活共同体「TSUMUGI」を立ち上げられています。2021年には、一般社団法人「おいしい未来研究所」を立ち上げ、産官学連携共創プロジェクトを主導されるなど、様々な活動をされています。

すごく豊かなプロフィールですよね。お子さんもお2人いらっしゃるとのことで。

市原:5歳と3歳の子どもがいます。

タカノ(MC):かわいいですね。でも、大変な時期ですよね?

市原:本当に一番盛りの時期なので、てんやわんやしています。その中でどうやって楽しく生きるかを考えてきた結果、今の仕事やライフスタイルに至りました。          

タカノ:小川さんからは「スーパーハイパー母ちゃん」だとお聞きしているので、そういったお話も伺えればと思います。

Celeina:実際に第1子のご出産が、人生を大きく変えられたのですか?

市原:出産を経て、食べることにフォーカスするようになったのが大きな変化でした。自分の乳を飲んで人間ができていく過程を目の当たりにして、人間は食べたもののでできているのに自分が食べているものがどこでどう作られて食卓に届くのかすらもちゃんと知らないことに気づきました。通常3世代で受け継いでいくようなおばあちゃんの知恵も都市の核家族で育つとわからない。そういった叡智や自分や地球により良い暮らしを共に探求し生活に取り入れられる仕組みとして友人たちと生活共同体「TSUMUGI」を立ち上げました。

TSUMUGIの家と畑
TSUMUGIの田んぼ
TSUMUGIの養蜂

タカノ:出産を機に、食について掘り下げるようになったんですね。

市原:それまではスタートアップ企業でバリバリ働いていたので、大転換でした。

タカノ:ガツガツ働いていたタイミングでの出産ということで、大変だったと思います。

市原:繁忙期だと一度お迎えに帰って寝かしつけた後、バトンタッチしてまた出社するような忙しい日々でした。でも子どもたちと食卓を囲む時間は大事にしたかったので、2週間分の献立を決めて、週末に全部仕込んでいましたね。色々なハックを使って効率化しながら、1分も無駄にしない切り詰めた生活でした。

Celeina:具体的に仕事の効率を上げるためにやってよかったハックを1つ伝授するとしたら、何かありますか?

市原:自分に合った時間帯と仕事内容を組み合わせて習慣化するのはすごく良かったなと思っています。例えば私は朝型なので、4時半に起きて、夜は子どもと一緒に9時に寝ると決めたんです。朝起きて、子どもが起きる前に集中してやりたい仕事をして、日中は打ち合わせをして、夜は潔く寝るようにしていました。多分、集中できる時間が夜型の人、朝型の人といると思うんですけど、そこは自分の集中の波に合わせて、時間を組むのがいいと思います。

仕事×育児×探求の生活へ変化した2人目の出産

Celeina:勉強になりますね。自己分析することが大事っていうことですよね。そして2人目をご出産された時はそうも言ってられず、仕事+育児+探求の足し算の生活が掛け算に変化していったとお聞きしています。

市原:1人目の産休中に、「TSUMUGI」を始めて、自分のテーマが、忙しい共働きの時代に子育ても仕事も探求活動も楽しく掛け合わせていく方法の探求に変わりました。そして自分だけではできないことも、共同体を形成したり、今すでにあるものを継承することでのぞむ世界観に近づけるのではないか、と実験を重ねていました。でも、2人目が産まれたことでどこにも余裕がなくなってしまって。これは方程式を変えなければならないと思い、仕事と育児と探求を足し算ではなく掛け算にするために、仕事を探求や子育て、全てと繋がる食や暮らしと密接したものに変えました。そうすると、お母さんとしてしっかり生活を営むことが仕事に繋がって、その仕事の成果が自身の探究に紐づくサイクルになりましたね。

タカノ:なるほど。それぞれの相乗効果を狙う形に自然となっていったんですね。

市原:そうなんです。どの時間も繋がる形に変えたのが、2人目の時でした。

家を開いて家事を助けてもらう実験活動

Celeina:ライフハックすぎますね。最近では自宅を開放し、一緒にご飯を食べる代わりに掃除をしてもらう活動をしているとのことですが?

市原:自宅を半分開く実験をしています。週に3回、一番忙しい夕方の時間帯に友人の友人までの関係性の人に家を開き、私が料理をつくる代わりに、掃除や片付けなどの家事を手伝ってもらっているんです。自分の家だったら水回りの掃除はしないけど、他の人の家に行ったら気になることとかがあると思うのですが、その力学はとても使えますね。

タカノ:すごく分かる! 人の家だから毎日通うわけじゃないし、掃除していても新鮮な楽しさもありそうです。しかも、ご飯も食べられてすごくいい活動ですね。

市原:料理が得意な人が来たらお任せしたり、脱力系の人が来たらただソファで座ってもらっているだけでも子どもからしたら面白い存在になっている。来てくれる人の得意なことを適材適所でお願いしています。とにかく、場にいてもらえるだけで、意味があるなと感じますね。

タカノ:目から鱗でした。

Celeina:これはぜひとも参加したいです。

市原:ぜひ!

タカノ:掃除させてください(笑)。

Celeina:さて、ここで1曲お送りしようと思います。市原さんに、この時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでもらいました。選曲理由から教えてください。

市原:都市型のライフスタイルを実験している中で、忙しい日々でもマイペースに過ごそうということを思いだす曲なので、選びました。斉藤和義さんで“歩いて帰ろう”。

https://open.spotify.com/intl-ja/track/0Yhwo0vxoHNVww5i1Y6cGU?si=0cff2b739b45479c

全国のリサーチで見つけた海藻の面白さ

タカノ:「おいしい未来研究所」のお仕事は、具体的にはどういったものなんですか?

市原:「美味しい未来を創るためにどうしたらいいのか」という問いを軸に、食が持つ価値を様々な分野の研究者や実践者と探求する場をつくり、食べることから考えるより良い未来への戦略を政策提案したりしています。研究内容を起点に行政や企業などと連携してプロジェクト化して、実装する活動も行っています。

タカノ:商品の開発もされている?

市原:やっています。食文化の調査で日本中を子連れで飛び回ることも多くて、最近では秋田の男鹿半島に海藻を学びに行っていました。海藻って日本では1500種類くらい食べられるものがあるとされているのですが、実際に食卓に並ぶのは10種類ぐらいじゃないですか。

Celeina:わかめと昆布以外思いつかない。

市原:海藻ってすごく色んな役割や効果、おいしい食べ方があって、海外のガストロノミーとかで注目が集まっていたりするんですけど、意外と日本の家庭では食べる量が減っていたりするんです。でも男鹿半島は今でも50種類くらいの海藻を食べていて、練り物にしたりケーキみたいにしたりと食べ方も色々とあって面白いんです。

タカノ:市原さんのおすすめの海藻を教えてください。

市原:ユミガタオゴノリですかね。コリコリした食感の海藻で、たこわさみたいに和えて食べるとすごく美味しいです。

Celeina:ネットとかで買えますかね?

市原:買えると思います。海藻を栽培している「シーベジタブル」という会社をぜひチェックしてみてください。

Celeina:まだまだ食のお話伺いたいです。

タカノ:また遊びに来てください。

Celeina:さて、「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいているのですが、市原さんがご紹介してくださるのはどんな方ですか?

市原:人類学者の竹倉史人さんです。

Celeina:一言で表すと、どんな方ですか?

市原:時空を操る人。

タカノ:魔術師だ。気になりますね。

Celeina:明日は人類学者の竹倉史人さんに繋ぎます。本日は一般社団法人「おいしい未来研究所」の事務局・研究員、市原万葉さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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