グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
9月19日はファッションブランド「bal」の江田龍介さんが登場。現在の「bal」の形になるまでの経緯やブランドを続けていくためのマインド、プライベートでハマっているという、ナチュラルワインやピストバイクの魅力についても伺いました。
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同じものを見聞きしてきた相方とのブランド「bal」
Celeina(MC):週の最初ということで番組から推薦でお迎えしたのは、ファッションブランド「bal」の江田龍介さんです。まずプロフィールをご紹介させていただきます。江田龍介さんは1999年、中目黒で「balanceweardesign」をスタート。2003年にbalへと改名。海外のアート賞への参加やCDレコードやアパレルなどにグラフィックデザインも提供されてます。
タカノ(MC): 今年、balは20周年を迎えられたということで、おめでとうございます。
江田:ありがとうございます。
タカノ:もしかしたらこの放送で初めてbalを知るという方もいると思うので、まずbalとはどんなブランドなのかお聞きしたいです。
江田:元々4人のデザイナーでbalanceweardesignという名前でやっていたんですが、その2人が独立して別のブランドを始めたんです。そこで、今相方としてやっている蒲谷と自分がメインのディレクターになるということで、balと短縮して改名しました。
Celeina:どういったブランドコンセプトなんですか?
江田:いわゆるストリートブランド。割とグラフィックデザインと洋服の融合と、あと1990年代に僕らが割と多感な時期だったので、その辺に受けた影響を受けた音楽だったりとか、洋服だったりとか映画だったりとか、そういうものをちょっとミックスして出してる感じです。
タカノ:なるほど。balのデザインを見させてもらって、ストリート感だけじゃなくて、エレクトロアーティストのアートワークみたいな空気感も纏っているというか。そこら辺もすごくかっこいいなと思っていたんですよね。
江田:ありがとうございます。
Celeina:先ほどもお話しがありましたが、今は蒲谷健太郎さんを相方として活動されてるということですけれども、出会いはなんだったんですか?
江田:1998年ぐらいに共通の友人に紹介してもらったんです。蒲谷自体はヒップホップ界隈で遊んでて、僕はバンドをしていたので、色々音楽の話で盛り上がって。僕が着ていたbalanceweardesignのサンプルを見て、すごく感銘を受けてくれて、僕が当時の社長に紹介して、一緒に働きたいという流れで始まった感じですね。
Celeina:クリエイティブな仕事をやる上で、一緒に仕事する相手ってめちゃくちゃ大事じゃないですか。
江田:確かにそうですね。
Celeina:フィーリングがマッチした瞬間があったんですか?
江田:そうなんですかね。友達でもそうですけど、共通のものを見てたりすると異様に距離が縮まるのが早い人がいるんですよね。例えば音楽の趣味とか、お笑いだったりとか映画だったりとか、そういうライフスタイルが蒲谷とフィットすることがかなり多かったです。
あとは若いときって時間があるんで、ずっと一緒にいたりするじゃないですか。だから、同じものを見て、同じように遊びに行って、同じものを食べて、みたいな感じだったんです。ぶっちゃけ、僕らは二人とも結婚してるんですけど、両方の妻よりも関係は長いんですよね(笑)。
Celeina:もう本当の相方ですね。
江田:そうなってきましたね。19歳とか20歳ぐらいからの付き合いなので。
タカノ:いやあすごいですよ。
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2人だからこそできることをやっていく
Celeina:私もクリエイティブな仕事をしてる上でお伺いしたかったんですけど、すれ違いとかがあったときとか、喧嘩まではいかないけれど、考えてることにミスマッチがあったときに、どうやってそこをすり合わせていくんですか?
江田:2人でやっている以上、自分1人の考えが正解だとしたら2人でやる意味がなくなるんです。balっていうブランド名も、元々RODECっていうテクノミキサーのLRの部分にbalって書いてあったのがきっかけなんですよ。ベルギー産のミキサーなので、あまり見たことがなくて。バランスってbalなんだ、もっと短縮して表記できるんだなとか、いわゆる左右の考え方をバランス取ってクリエイティブしていけたらいいなと思ってたところもあって、balという名前にしたんです。
タカノ:お二人の関係値も含めてbalということなんですね。でも20年はすごい年月ですよ。何かブランドを長くやっていくために、江田さんが大事にしていることとかありますか?
江田:めちゃくちゃ成功しようとか、短期で売り抜け! みたいなイメージはあまりなくて、割とスムーズに気づいたら20年経ってたんですよね。だから長くやりたいなと思っているかもしれないです。ギュッと一発当てて、という感じじゃなくて、じわじわ30周年も40周年もできたらいいなというモチベーションでやっているところがポジティブなのかなと思います。あとは、ずっとサポートしていただいてるお客さんのおかげだとも本当に思いますね。
タカノ:無理のないところでっていう。
江田:そうですね。
Celeina:先程音楽のお話もありましたが、今週9月22日の金曜日にGARDEN新木場FACTORYにて、Rainbow Disco Clubが手がけるbal20周年記念イベントも開催されるということで。Rainbow Disco Clubとの関わりは元々あったんですか?
江田:ずっと前から20周年ではTheo Parrishを呼びたいと思ってたんです。ただご存知の通りコロナがあって、ここ数年間アクセスできない状況だったりとか、あと僕らはアパレルブランドなんで、自分たちだけでどうこうできるものなのかというのもあったんですよね。
そこで、うちのスタッフでMonkey TimersというDJをやっているコンビの片割れの武川がいるんですが、彼がRainbow Disco Clubさんと仲良くやらせてもらっていたので、そこを経由して相談させてもらったら、ちょうどTheo Parrishを呼ぼうと思ってたという話だったので、スポンサードさせてくださいということで、結果としてこういう形になりました。
タカノ:Theo Parrish来日で大きなニュースになってますからね。
Celeina:金曜日が楽しみですね。
江田:めちゃくちゃ楽しみですね。20年前ぐらいに、西麻布にYellowというクラブがあったんですけど、あそこでTheo Parrishのギグを初めて観たんです。それで、そこに僕も蒲谷も、それからその当時遊んでたやつもみんな一緒にいたという、その共通体験もあるので、これはTheo Parrishしかないなという。
タカノ:江田さんにとっても蒲谷さんにとっても思い入れのあるアーティストということで、20周年にふさわしいイベントになりそうですね。ではここで1曲、江田さんにこの時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでもらったんですが、どんな曲でしょうか?
江田:以前バンクーバーにて、友達の「PHINGERIN」というブランドのパーティーがあったんです。PowderというDJがプレイするので、C.E(cav empt)のクルーと遊びに行ったんですよね。そこで、もともとレコードも所有してたりしたMood Hutというレーベル周りのPender Street Steppersを紹介してもらったんですが、二人ともナイスガイでした。で、ここ最近の新譜でレコードも買った彼らのダブミックスが時間帯的にもいいかなと思って選ばせてもらいました。
タカノ:ありがとうございます。では曲紹介お願いします。
江田:“The Way They Do (Pender Street Steppers Dub Mix)”RTSAK。
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仕事以外のカルチャーでも感じるバランス感覚の大事さ
Celeina:江田さんの選曲でRTSAK”The Way They Do (Pender Street Steppers Dub Mix)”お送りしました。ちょっといい具合にブギウギしてる。
タカノ:めちゃくちゃかっこいい。そして江田さんには、仕事以外でハマっているカルチャーについても聞いていきたいんですけれども、最近何かありますか。
江田:10年前ぐらいからナチュラルワインにハマっています。ちょうど次に紹介させていただこうと思ってる方たちとの出会いが、ワインのカルチャーにはまっていくきっかけになったという感じなんです。一緒に山形にぶどうを摘みに行ったりとか。
Celeina:本格的。
江田:それでワイナリーさんに行って、ぶどうをつけ込んだりとかして作るところまでさせてもらったりとかして。その方々は結構面白い経験をさせてくれましたね。斜面に段々畑ができて、気温も程よく良くて、直射日光もあるという環境が、ぶどうを作るのにすごく良い立地らしくて、そういうのも勉強させてもらったりしています。
タカノ:ワインもラベルのデザインとか色々あるじゃないですか。そこら辺を見ていくのも面白そうですよね。
江田:特にナチュラルワインにハマった1つのきっかけが、音楽とか映画とか、カルチャーが好きなラベルの作り手さんが多いことなんです。カルチャーのネタをサンプリングしたグラフィックが乗っかっていたりというのも、いわゆる普通の量産型のワインに比べてポップでかわいいなと思っていて。
Celeina:いいですね。もちろん美味しいし、そして見ても楽しめるということですね。ナチュラルワイン、ちょっと気になりますけれども、もう1つ何かハマっているカルチャーがあるとお伺いしてますが。
江田:ピストバイクという、いわゆるオーバルだったり競輪用の自転車を、公道でも乗れるようにした自転車にずっと乗っているんです。2007年ぐらいにサンフランシスコのMASHというクルーが提案したストリートのピストの乗り方があって、それをいち早くその当時YOPPIさん(江川芳文さん)というデザイナーに紹介してもらって、そこで僕も蒲谷もそこからガッとハマって、みんなでずっと自転車をスケートボードみたいな感じで乗ってましたね。
Celeina:移動手段としてのピストバイクなんですか? それともピストバイクに乗ることが楽しいという感じですか?
江田:全部ですね。公園に集まってトリックの練習して、そこから家に帰るとか。お茶しに行くとか、事務所にも通ってましたし、打ち合わせにもそれで行ってましたね。
Celeina:今日もこちらにはピストバイクでいらっしゃったんですか?
江田:今日は暑かったので、汗ビショビショで入っていけないなと思って乗ってないです(笑)。
Celeina:ピストバイクでトリックを練習するということでしたが、どんなことをされるんですか?
江田:僕はトリックに関してはそんなに上手じゃなかったんですけど、後ろに回ったり、ウィリーしたりとか、あとは足でブレーキをかけたりとか、そういう基本的な部分は練習してました。基本的にはフィックスドバイクと言ってギアが固定されてるんですよ。だから前にこげば前に行くし、後ろにこけば後ろに行くという、空回りしないシステムなんで、動力もダイレクトに伝わって無駄がないというか、スケートボードみたいにずっとプッシュしてる感じで乗ってるのも気持ちいいなと思ってハマりました。
タカノ:バランス感覚が大事ですよね。
江田:めちゃくちゃ大事ですね。
タカノ:あ、bal。
江田:お!
Celeina:繋がっちゃった。
タカノ:今日のキーワードですね。
Celeina:「FIST BUMP」、グータッチで繋ぐ友達の輪ということでお友達ご紹介してもらってるんですが、江田さんがご紹介してくださるのはどんな方ですか?
江田:日本橋の兜町にwineshop human natureというナチュラルワイン屋さんがあるんですけど、そこの高橋心一さんとミカチューさんです。
Celeina:一言で表すなら。
江田:オリジナルと言うか、かなり独特ですね。
タカノ:ありがとうございます、明日答え合わせしたいと思います。明日はナチュラルワイン専門店、wineshop human natureの高橋心一さんそしてミカチューさんに繋ぎます。
Celeina:FIST BUMP、今日はbalの江田龍介さんをお迎えしました。ありがとうございました。
GRAND MARQUEE
J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann