グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
7月31日は編集者で音楽ライターの矢島由佳子さんが登場。インタビュアーを志すようになったルーツやポール・マッカートニー取材の裏話、夫の料理アカウントをプロデュースして人気となっているSNSでの活動について伺いました。
INDEX
子供の頃に気づいた世界共通言語
Celeina(MC):まずは簡単にプロフィールをご紹介させていただきます。大学生の頃から音楽フリーペーパーの編集や執筆を行い、大学卒業後は芸能事務所に入社し、アーティストマネージャーや新人発掘育成を担当。その後はカルチャーメディアCINRA.NETの編集部に6年間在籍し副編集長を務められました。
その後TikTokにてクリエイターマネジメントやコンテンツディレクションに携わり、現在はフリーランスの音楽ライター / 編集者として活動しながら、プロデューサーとして立ち上げた夫のSNSアカウント「家族のための男飯🐒もんきち」はフォロワー数38万人超え。今年3月には書籍『安食材なのに涙が出るほどおいしいごはん』を発売されました。
タカノ(MC):まずリスナーの皆さんにも知っておいて欲しいことがあるんですけど、矢島さんも『フジロック』帰りで。
矢島:苗場からここに直接来ました。


タカノ:『フジロック』っぽくてよくないですか、この雰囲気。
矢島:最高ですね。
タカノ:入ってきたとき、なんかみんな笑顔でしたよね。
Celeina:満喫されましたか。何日間行かれたんですか?
矢島:金曜日の朝から行って、3日間満喫してきました。最高でしたね。金曜日にパラパラとだけ雨が降ったけど、ほとんどずっと快晴で。
タカノ:むしろちょっと涼しくなったのでよかったですね。矢島さん的『フジロック』のハイライトを聞きたいです。
矢島:うわあ、1つ選ぶのめちゃくちゃ難しくないですか?
タカノ:本当に難しいですよね(笑)。
Celeina:ナンバーワンじゃなくてもいいので、ナンバーワンのうちの1つでシェアできるものを。
矢島:そうですね。やっぱりLizzoはカッコよかったな。最高でしたよね。
タカノ:最高だった。愛に溢れてましたもん。
矢島:全人類エンパワーメントショーでしたね。すごく元気をもらいました。マイケル・ジャクソンって当時こんな感じで世の中の人たちの目をキラキラさせていたのかなって思いました。人種差別とか当時の社会問題に対して行動して、メッセージを発信して、完璧なショーを作り上げる。それと近いものをLizzoから受け取っている感じがして心が震えましたね。
タカノ:あの場に矢島さんもいたっていうのが嬉しいんですよ。
矢島:ビール片手にワイワイやってましたよ(笑)。
Celeina:『フジロック』は今年で何回目だったんですか?
矢島:何年目だろう? 少なくとももう10回は行ってますね。
Celeina:大先輩ですね。
矢島:やっぱり1回行っちゃうと、今年はいろいろ大変だし行かなくてもいいかなとか思ってても、直前になると「3日間行きたいな」ってなるんですよね。中毒性があります。
タカノ:もう来年が楽しみだもんね。
Celeina:本格的なフェスシーズンも始まっていますけど、矢島さんの音楽的な目覚めはいつ頃だったんですか?
矢島:小さい頃から親と一緒にTSUTAYAへ行って、CDを借りて、カセットテープに録音してとかをやっていたんですけど、小学校の頃にアメリカに引っ越して。英語がわからないから学校でも周りが何を話しているかわからないし、テレビをつけても何も理解できないっていうときにずっとMTVを見ていて。
タカノ:音楽だったらね。
Celeina:世界共通言語。
矢島:そうなんです。何を言ってるのかわからなくても、音楽で楽しめる。当時だとBackstreet Boys、Spice Girls、ブリトニー・スピアーズ、Eminemとか。
Celeina:いい時代ですよ。
矢島:そうですよね。毎日放課後にMTVを見る生活をしていたことが人生のターニングポイントというか、自分のルーツになっているかなと思います。
INDEX
ポール・マッカートニー取材裏話
Celeina:そして大学の卒論のテーマが「なぜThe Beatlesは売れたのか」だったと。
タカノ:読みたい!
矢島:この間、読み返したんですけど、なかなか面白かったです(笑)。
タカノ:書籍化してくださいよ。
矢島:書籍化するほどのクオリティではないかもしれない(笑)。
タカノ:加筆修正とかして。
矢島:確かに。
Celeina:気になりますよね。しかも、その卒論から数年後にミラクルが起きたと。ポール・マッカートニーのインタビューをしたんですか?
矢島:そうなんです。あのレジェンドにお会いさせていただいて。
タカノ:どうやって?
矢島:コンサートプロモーターの方から東京ドームのライブの前々日に「ポールの取材してくれない?」と電話がかかってきて、「そんなことあり得るんですか?」となったんですけど。
Celeina:その年にポールが日本で唯一受けた取材をご担当された方が矢島さんなんですよ。
矢島:今回の『フジロック』の矢沢永吉さんもそうでしたけど、ポールもフレッシュな感性を常に持っている方なので、日本にいる感度の高い若者に届く記事を作りたいっていう意図があったみたいで。それで日本のプロモーターの方が「矢島どう?」とお電話をくれて、「もちろんやらせてください」と。夢のような時間でしたね。
タカノ:ポールさんは素敵でしたか?
矢島:超素敵でした。めちゃくちゃ優しくて、最後は写真も一緒に撮ってくれて。
タカノ:うわー、宝物だ。
矢島:本当に、家宝ですね。
タカノ:卒論は見せました?
矢島:さすがに見せられない(笑)。
INDEX
インタビュアーとしての自覚
Celeina:矢島さんはインタビュアーとして様々なアーティストさんに取材をされていると思いますが、印象に残っているインタビューはありますか?
矢島:やっぱりポールのインタビューは人生で一番、どんなライフイベントよりも緊張した出来事だったので、印象に残ってますね。
でも有名無名を問わず、一つひとつのインタビュー記事がそのアーティストの人生を変えると思って作っているので。良くも悪くもインタビューしたアーティストの人生を変える力があるのが記事だと思っているので、すべての記事に対して同等の緊張感や責任感を持ってやってますね。
Celeina:なるほど、深い。我々も番組で実際にインタビューをさせてもらうんですけど、まだまだ駆け出しの身なもので、矢島さんにインタビューのコツを伺いたいなと思っていたんですよ。
矢島:やっぱり自分の言葉で質問することですかね。定型の質問じゃなくて、聞きたいことを自分の言葉でちゃんと相手に投げかけること。そうするとインタビュイーもちゃんと答えたいなって思ってくれると思うんです。それが深い会話になっていくのかなと思います。すごく偉そうなことを言ってしまいましたが。
Celeina:ありがとうございます。
タカノ:今台本に「自分の言葉」ってメモしましたよ(笑)。ここで1曲いきたいんですが、この時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲、どんな曲でしょう?
矢島:Haruyさんの “Landscape” という曲をお届けしたいなと思います。
タカノ:選曲理由は?
矢島:『フジロック』の木道亭で観たSuchmosのキーボード・TAIHEIさんのステージがめちゃくちゃ良くて。そのTAIHEIさんが作曲・演奏している曲が、このHaruyさんの“Landscape”。実はHaruyさんのインタビューもさせてもらってて。この曲を聴いて気になった方は、ぜひインタビューも見ていただければなと思います。
INDEX
プロデュースした夫の料理アカウントが人気に
Celeina:ここまでは矢島さんに音楽のお話と『フジロック』のお話を伺ってきましたけれども、ご主人のお料理アカウントをプロデュースされてるんですよね。
矢島:そうなんです。「家族のための男飯🐒もんきち」というアカウント名でTikTok、Instagram、YouTubeをやっているんですけれども。

タカノ:めちゃくちゃ気になるアカウント名ですよね。
Celeina:このアカウントを立ち上げたきっかけは何だったんですか?
矢島:私は音楽に限らず才能の芽を放っておけないタチなんでしょうね。
Celeina:じゃあご主人にお料理の才能が。
矢島:夫は小さい頃から自分の料理で人を笑顔にするのが夢で、料理人もやっていたんですけど、その道を一度諦めて違う業界の仕事をしていた中で、私が旦那の料理をTikTokに上げてみようかなって。上げ始めると1本目から結構バズって。
Celeina:さすがプロデューサー。
タカノ:どんな動画なんですか?
矢島:私が「喫茶店みたいなナポリタン食べたいな〜」とか、「豚肉でなんか作って〜」と言って、旦那がチャチャっと、みんなもおうちで作れるような簡単料理を完成させていくっていう動画です。
タカノ:ちょっと演劇っぽい感じがすごく面白いし、でも面白いだけじゃなくて、みんなが家でできるっていうのはすごくいいですよね。
@fujimon_kitchen ほしいんでしょ? #tiktokfood #レシピ #豚バラ ? オトナブルー – 新しい学校のリーダーズ
矢島:最近インタビューとか取材に行くと、アーティストから「矢島さんの料理アカウント見てます」ってよく言われるんです(笑)。Haruyさんも言ってくれました。ちょっと恥ずかしいけど嬉しいですね。
タカノ:フォローします。
矢島:ありがとうございます(笑)。
Celeina:そして3月には『安食材なのに涙が出るほどおいしいごはん』を発売されていますけれども、この本はどういった内容になっているんですか?
矢島:食費を抑えて、料理を作ったことがない人でもパパッと作れちゃう、日常的に使えるレシピが84品載っている1冊になっています。
Celeina:このタイトルがいいですね。「涙が出るほどおいしいごはん」っていう。そういうことあるよね。
矢島:ご飯ってね、心の栄養ですからね。
Celeina:ご飯って、音楽と一緒で世界共通言語じゃない?
矢島:本当だ!
タカノ:お財布にも優しいしね。最高。
Celeina:リスナーの皆さんも『安食材なのに涙が出るほどおいしいごはん』、ぜひ読んでみてください。「FIST BUMP」はグータッチでつなぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介してもらっているのですが、矢島さんがご紹介してくださるのはどんな方でしょうか?
矢島:ぺろぺろきゃんでーという兄妹で音楽をやっている2人組に繋げたいと思います。
Celeina:TikTokとかでやられてます?
矢島:そうです。まさに!
Celeina:私、見たことあるわ。
矢島:「低音女子」とか「天才兄者」のコンテンツがめちゃくちゃ人気で。
Celeina:はい。楽しみ!どういったご関係なんですか?
矢島:実は宣伝やSNSまわりのプロデュースをさせてもらっていて。「地球のすみっこにいるあなたへ、ギャルマインドをお届け」というキャッチコピーも私が作らせていただきました。
タカノ:コピーライターも。
Celeina:一言で表すとどんな方々でしょうか?
矢島:ファンキーな兄妹!
タカノ:ファンキーな兄妹! 明日はぺろぺろきゃんでーをお迎えします。
Celeina:「FIST BUMP」、本日は編集者で音楽ライターの矢島由佳子さんでした。ありがとうございました。
矢島:ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann