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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

軽井沢で開催の新フェス『EPOCHS』(エポックス)の初日レポ。ロケーションと演出が圧巻

2023.10.1

#MUSIC

Photo by Daiki Miura
Photo by Rintaro Kanemoto

ライジングフィールド軽井沢を彩った、遠藤治郎の見事な空間演出

『SWEET LOVE SHOWER』『POP YOURS』などを主催するスペースシャワーが、軽井沢にて新たなフェスティバルを立ち上げた。タイトルは『EPOCHS 〜Music & Art Collective〜』。その名の通り、音楽ライブだけでなくアートの展示や空間演出にもこだわったカルチャーイベントとして、昨日9月30日、本日10月1日の2日間にわたって開催されている。

Photo by Rintaro Kanemoto

場所は、長野県・ライジングフィールド軽井沢。新幹線で軽井沢駅まで向かって、駅からシャトルバスに乗ること15〜20分。バスを降りれば会場はもう目の前だ。

Photo by Daiki Miura
Photo by renzo

ここで1日過ごして、とにかく素晴らしいロケーションであることを実感した。通常、ライジングフィールド軽井沢はキャンプ、日帰りBBQ、アドベンチャーパークなどが楽しめるアウトドアリゾートで、この日は芝生や森が広がるエリアに2つの音楽ステージ、渓流にDJステージ、そして常設テントをnon-syntax主宰・金秋雨がキュレーションしたアート作家たちの作品展示やライブペインティングのブースとして使用するなど、場所の特徴を最大限に生かしたフェス空間作りがなされている。全体的にコンパクトで、ステージ間やフードエリアへの移動もしやすく、イベントの隅々まで堪能できた。

築山礁太の展示
Photo by Rintaro Kanemoto
Photo by Rintaro Kanemoto

しかも、遠藤治郎による空間演出が会場の魅力を引き立てる。ステージ「ROOTS」には自然に馴染ませるかのようにライティングを設置し、陽が落ちていくごとにステージとその周辺の表情が変わる。メインステージ「GRAVITY」には紐のようなものをドーナツ状に張り、中央にミラーボールを吊るすことで瞳のようなデザインを作り上げて、それらを照明で彩ることでステージ全体を色づける。

yonawo@GRAVITY(Photo by Rintaro Kanemoto)
iri@GRAVITY(Photo by Jun Yokoyama)

そして、渓流にある「NAGISA」がヤバい。DJステージが川の中に浮かぶようで、天井にぶら下げられたアルミ素材のデカい円盤にライトや演者が反射する中で川のせせらぎとビートミュージックが融合すると、オーガニックとサイケデリックが混ざり合うレイヴ空間ができあがる。

DJステージ「NAGISA」 / CYK@NAGISA(Photo by Daiki Miura)
CYK@NAGISA(Photo by Daiki Miura)
Mayurashka@NAGISA(Photo by Rintaro Kanemoto)
DJ NOBU@NAGISA(Photo by Rintaro Kanemoto)
DJ NOBU@NAGISA(Photo by Rintaro Kanemoto)

天候は、山の中なので変化しやすいが、太陽が真上に昇る時間でも気温は21度。今年の夏フェス期間に議論された「熱中症問題」に関しても心配なし。夏フェスの余韻を引きずったまま、イベント前日に閉店間近のドラッグストアへ日焼け止めを買いに駆け込むほどの意気込みだった私は完全に装備を間違えた。むしろ必要だったのは少し厚めの上着だ。

Photo by Daiki Miura

初日のトリを任されたSTUTSのステージは、多彩なゲストが登場して祭り状態に

『EPOCHS』は、ローカリズムとグローバリズムの両側面と向き合うかのように、フードエリアには地元の食材を使った料理が並び、ステージにはシティポップとサイケデリックロックをクロスオーバーさせるYONLAPAをタイから、エレクトロバンド「福禄寿FloruitShow」の姉妹によるユニット・DOUDOUを中国・北京から召喚。本日もドイツ・ベルリンからDaniel Wang、インドネシア・ジャカルタからWhite Shoes & The Couples Company、台湾・台北からLeo王 + 雷擎 L8ching + 雲端司機 CLOUDRIVERのスペシャルユニットが登場する。

YONLAPA@GRAVITY(Photo by Jun Yokoyama)

『EPOCHS』初日はSound’s Deli、Skaai、JUMADIBA、kZm、iri、Daichi Yamamotoなど、ヒップホップの表現を進化させているアーティストたちが並んだ。その中で、バイラルヒット中のkZmとJUMADIBAによる“DOSHABURI”、BIMのステージにてSkaaiと“FLOOR IS MINE”、Daichi Yamamotoと“Celebration”、kZmと“One Love”“Forever Young”と、貴重なコラボレーションライブも観ることができた。

ヒップホップアクトが数多く登場したステージ「ROOTS」(Photo by Jun Yokoyama)
Skaai@ROOTS(Photo by Daiki Miura)

初開催の初日のトリを任されたSTUTSのステージにはBIM、Daichi Yamamoto、Kanee、Noi Naa(YONLAPA)がゲストとして登場しお祭り状態に。『EPOCHS』のテーマソング“Two Kites”も、Noi Naaを迎えての初披露を目撃することができた。Daichi Yamamotoが“Mirrors”“Expression”を歌い終えたあと、BIMも再びステージに上がり、“Presence”の特別バージョンがバンドセットで届けられた時間は会場のテンションとグルーヴの心地よさが最高潮に達した。最後は“夜を使いはたして”で、STUTS with His Bandは私たちを多幸感で包み込んだ。

STUTS@GRAVITY(Photo by Daiki Miura)
STUTS@GRAVITY(Photo by Daiki Miura)
STUTS@GRAVITY(Photo by Daiki Miura)
STUTS@GRAVITY(Photo by renzo)

本日は大貫妙子、TOWA TEI、Tempalay、折坂悠太の他、YONCE(Suchmos)による新バンド・Hedigan’sも出演。HSU(Suchmos)のプロデュースでデビューしたシンガーソングライター・Haruyと、HaruyのサポートメンバーとしてTAIHEI(Suchmos)も並ぶ。NiEWでは注目すべきHedigan’sの初ライブについてもしっかりとレポートをお届けする。

Photo by Daiki Miura

【EPOCHS~Music & Art Collective~ 出演アーティスト一覧】


<9月30日(土)>
iri / ELLI ARAKAWA / Kaoru Inoue / Sound’s Deli / JUMADIBA / CYK / Skaai / STUTS / Stupid Kozo / Daichi Yamamoto / DJ NOBU / DOUDOU from 福禄寿 FloruitShow / BIM / ペトロールズ / Mayurashka / yonawo / YONLAPA / kZm

<10月1日(日)>
大貫妙子 / 折坂悠太 / Kikiorix / 水曜日のカンパネラ / DANIEL WANG / CHIDA / Tempalay / TOWA TEI / Dos Monos / Haruy / Hedigan’s / White Shoes&The Couples Company / maya ongaku / MIZ / Yuka Mizuhara / Leo王+レイチン L8ching+雲端司機 CLOUDRIVER / WONK / DANIEL WANG

Key visual designer & Sound Visual Installation:YOSHIROTTEN
EPOCHS Official track:STUTS
Scenographic art director :遠藤治郎
Art curator:金秋雨 【From Shanghai】

https://epochs.jp/

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