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ライジングフィールド軽井沢を彩った、遠藤治郎の見事な空間演出
『SWEET LOVE SHOWER』『POP YOURS』などを主催するスペースシャワーが、軽井沢にて新たなフェスティバルを立ち上げた。タイトルは『EPOCHS 〜Music & Art Collective〜』。その名の通り、音楽ライブだけでなくアートの展示や空間演出にもこだわったカルチャーイベントとして、昨日9月30日、本日10月1日の2日間にわたって開催されている。

場所は、長野県・ライジングフィールド軽井沢。新幹線で軽井沢駅まで向かって、駅からシャトルバスに乗ること15〜20分。バスを降りれば会場はもう目の前だ。


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ここで1日過ごして、とにかく素晴らしいロケーションであることを実感した。通常、ライジングフィールド軽井沢はキャンプ、日帰りBBQ、アドベンチャーパークなどが楽しめるアウトドアリゾートで、この日は芝生や森が広がるエリアに2つの音楽ステージ、渓流にDJステージ、そして常設テントをnon-syntax主宰・金秋雨がキュレーションしたアート作家たちの作品展示やライブペインティングのブースとして使用するなど、場所の特徴を最大限に生かしたフェス空間作りがなされている。全体的にコンパクトで、ステージ間やフードエリアへの移動もしやすく、イベントの隅々まで堪能できた。



しかも、遠藤治郎による空間演出が会場の魅力を引き立てる。ステージ「ROOTS」には自然に馴染ませるかのようにライティングを設置し、陽が落ちていくごとにステージとその周辺の表情が変わる。メインステージ「GRAVITY」には紐のようなものをドーナツ状に張り、中央にミラーボールを吊るすことで瞳のようなデザインを作り上げて、それらを照明で彩ることでステージ全体を色づける。


そして、渓流にある「NAGISA」がヤバい。DJステージが川の中に浮かぶようで、天井にぶら下げられたアルミ素材のデカい円盤にライトや演者が反射する中で川のせせらぎとビートミュージックが融合すると、オーガニックとサイケデリックが混ざり合うレイヴ空間ができあがる。
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天候は、山の中なので変化しやすいが、太陽が真上に昇る時間でも気温は21度。今年の夏フェス期間に議論された「熱中症問題」に関しても心配なし。夏フェスの余韻を引きずったまま、イベント前日に閉店間近のドラッグストアへ日焼け止めを買いに駆け込むほどの意気込みだった私は完全に装備を間違えた。むしろ必要だったのは少し厚めの上着だ。
