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『デザインあ展neo』そのものの「デザイン」の力

会期中、会場と同フロアにあるTOKYO NODE DININGでは「のむ」を体現したコラボメニュー3種が登場。こちらは色鮮やかな「フワフワ」ブルーレモネードだ。ドームリッドのギリギリまで盛られていたはずのワタアメは、レモンに触れたせいか、カメラを構えるまでの3秒で消失した。驚くべき展開だった。

さらにTOKYO NODE CAFEでは、「のせる、はさむ、たべるバーガー」や、出展作品『おいしそう⁉︎』とコラボしたプリンなども展開。バーガーのベーコンはカリカリで、プリンは意外に大きい。そして当然のようにクオリティの高い美味しさである。せっかくなら『デザインあ展neo』の後にはこれらのコラボメニューをいただいて、鑑賞体験を格上げするのはいかがだろうか。
「日常生活でデザインと関わりのない物事は何ひとつ存在しない。ならばデザインマインド(デザインを思考し、理解する力)は子どものうちから身につけておいた方がいい」。そう本展ディレクターの佐藤卓は語る。確かに、身のまわりのあらゆるものにはデザインが存在し、全てのデザインには意味がある。モノの装飾や使い勝手という意味だけではなく、私たちの日常的な動作一つひとつだって、最も効率がよかったり、心地よく感じられるようなデザインを自分たち自身で施していると言えるだろう。
本展を通じて得られた学びは、下記だ。
①目の前の物事を分解し、再構成すること。
②最適なあり方を見つけること。
③他者との考え方 / 感じ方の違いを知り、自分にとっての当たり前を疑うこと。
言葉で説明しようとするとひどくありきたりで、説教くさい。それをここまで愉快に体感させてくれるのが『デザインあ展neo』そのものの「デザイン」の力なのだと思う。
実のところ筆者は仕事でへとへとの状態で内覧会に参加したのだが、会場を後にするときには目がぱっちりと開き、足取りも軽かった。子どもも(疲れた)大人も、脳の整体だと思ってぜひこの展覧会へ足を運んでみてほしい。きっと、次の誰かにおすすめしたくなるはずだ。5か月の会期と言わず、ぜひ常設展にしてほしい展覧会だった。
『デザインあ展neo』
会期:2025年4月18日(金)〜9月23日(火・祝)
開館時間」10:00〜19:00(入場は閉館の30分前まで)
※ただし4月23日(水)および各月第一・第三水曜日は17:00閉館。9月17日(水)は19:00閉館。
※開館・閉館時間は変更することがあります。当日の開館時間は本サイトでご確認いただけます。
会場:TOKYO NODE GALLERY A/B/C
虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 45F
主催:TOKYO NODE、NHK、
NHKエデュケーショナル、NHKプロモーション
作品制作協力:kokuyoPilot
映像協力:TYO / モンスター
資材協力:ステッドラー日本株式会社
作品協力:kaishachihatamisumiuniontonematsuya
総合ディレクター:佐藤卓
映像ディレクター:中村勇吾
音楽ディレクター:蓮沼執太
展示構成作家:パーフェクトロン、プラプラックス、岡崎智弘
会場構成:中原崇志
参加作家:阿部洋介、荒牧悠、石川北二、稲福孝信、奥田透也、柴田大平、Scott Allen、大日本タイポ組合、寺山紀彦、中路景暁、nomena、平本宗一郎、藤森吉昭、まめたろう、三木俊一、ミズヒロ、山中有、YOY
テクニカルディレクター:金築浩史
制作ディレクター:白田宏美
グラフィックデザイン:TSDO Inc.
会場施工:higure17-15 cas、Branco Inc.
作品プロデュース:NHKエデュケーショナル
公式サイト:https://exhibition-ah-neo.jp/