これは、覚悟しておいた方がいい。かなり楽しい。TOKYO NODEにて開催中の『デザインあ展neo』は、子ども向けの展覧会かと思っていたが、実際は「訪れた人を誰であろうと子どもにしてしまう展覧会」であった。
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子どもはもちろん大人も楽しい、「動詞」の体験型展示
『デザインあ展neo』は、NHK Eテレにて放送中の子どものためのデザイン教育番組『デザインあneo』を展覧会化したもの。これまでに2期にわたって開催され、累計116万人を動員した『デザインあ展』をコンセプトはそのままにテーマをアップデートし、歴代最長会期(2025年4月18日(金)〜2025年9月23日(火・祝日))で開催される。体験型のコンテンツが多いため、混雑度が鑑賞のクオリティに大きく影響すると思われる。会期が長いとはいえ、後半は混雑するのが展覧会の常なので、できるだけ早めの来場がおすすめだ。
この展覧会のテーマは日常的な「動詞」である。来場者は「あるく」「たべる」「もつ」など、ものすごく普通のことをするだけなのに、そこからヒョコッと顔を出す気付きはどれも鮮烈で、知性を強く刺激するものだ。開幕に先駆けて開催された内覧会にて、地域の子どもたちが会場に放流される瞬間を筆者は目撃したが、子どもはもう大はしゃぎ間違いなし。でも実のところ、大人にこそこういう機会は重要なのではないだろうか。モノの見方が凝り固まっていればいるほど、それがほぐれた時の快感は大きいはずだ。
