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大江奏に見る、大人ならではの夢への道筋

競技かるたは大人も子どもも楽しめる競技だ。原作の『ちはやふる』では、競技者として、専任読手としてかるたに情熱を注ぐ大人たちの姿も描かれてきた。大人であっても名人やクイーンを夢見て練習を重ね、喜び苦しむ大人の青春と情熱、そこに横たわる切なさも味わえる作品だった。
『ちはやふる-めぐり-』でも、そうした大人のひとりとして、専任読手を夢見ながら古典の非常勤講師となった大江奏がいる。第2話で奏からめぐるに向けた「なってみせますエビデンスに。私の、身を尽くして」は、めぐるの背中を押した言葉でありながら、奏が専任読手の夢に進み直すことを決めた言葉でもあった。奏を演じる上白石萌音は、一瞬の迷いも含めて大人だからこその戸惑いを丁寧に表現していた。
第6話以降の物語後半では、なんのしがらみもなく夢を描けた高校生の頃とは違う大人ならではの夢への道筋が、奏を通して描かれていくだろう。まだ登場していない映画版キャストが、そうした奏の夢を支えるような展開もあるかもしれない。 競技かるたを題材に、青春の普遍的な輝きを描き続けてきた『ちはやふる』シリーズ。映画3部作の情熱を受け取った『ちはやふる-めぐり-』は、その後半において、今を生きる学生と大人たちを巻き込んで、どんな巡りを生み出すのだろうか。
『ちはやふる-めぐり-』

日本テレビ系にて毎週水曜夜10時から放送中
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/chihayafuru-meguri/