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2025年アカデミー賞まとめ インディー映画の躍進、社会派作品への注目

2025.3.21

#MOVIE

長編ドキュメンタリー部門では、強力な声明も

長編ドキュメンタリー映画賞『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』

ほがらかなコナン・オブライエンが司会をつとめた授賞式は、きついジョークも政治性も少なく進行された。そんななか、強力な声明が発せられたのが、長編ドキュメンタリー部門。

『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』(公開中)は、軍に侵攻される故郷のパレスチナ人居住区を撮影し続けた青年がイスラエル人と協力していく様を映している。ジャーナリストの四人は、受賞スピーチでガザ地区と人質の開放を訴えるとともに、二国間解決を阻むアメリカの外交政策を糾弾した。

国際長編映画賞『アイム・スティル・ヒア』

国際長編映画賞も、政治的な作品が受賞した。ウォルター・サレス監督による伝記映画『アイム・スティル・ヒア』(2025年8月公開予定)は、1970年代の軍事政権下で誘拐された政治家の妻の人生を描いている。同作が記録的な動員数をあげたブラジルでは、過去の失踪にまつわる再審査が進み、死亡の責任が政府にあると認められるなど、変化が起こっていった。もちろん、カーニバルで授賞式を生中継した現地の人々は、念願の受賞に大盛りあがりした。

長編アニメーション部門『Flow』

ラトビアも、初のオスカーに歓喜した。番狂わせを起こしたのは長編アニメーション部門。『野生の島のロズ』(公開中)などのハリウッドの大作を相手どり、同国のインディーアニメ『Flow』(2025年3月14日公開)が栄光に届いたのだ。

細田守や藤原タツキも称賛した同作は、大洪水に見舞われた世界で動物たちが水上の旅をしていく神秘的な物語。主人公の猫の動きがあまりにもリアルなため「鑑賞中にうちの猫も反応していた」と驚嘆したオスカー会員もいたようだ。

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