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文化芸術ができること。日本で暮らしながら、世界の一員であると認識できる重要な場所
あまりにも「灰」となってしまっているガザでの惨劇を目にするたび、薔薇が咲く日は本当に来るのか、と疑いたくなる。戦禍から遠く離れたこの日本で、文化芸術に、私たちに、できることはあるのか。

この芸術祭は多様なバックグラウンドを持つ作家の作品を通して、こう提示する。繰り返される破壊、戦争を、国家や民族といった人間中心的な視点だけではなく、また二項対立や境界をひくこともせず、人間と自然のあいま、人間と環境のあいま、などのさまざまな「あいま」の思考で解きほぐそう、と。
同時に、日本で暮らす私たちが想像すらできていない、世界のさまざまな物事と出会う稀有で重要な機会だ。どんな場でも、ささいなきっかけでも、意味があるはずだ。『あいち2025』で蒔かれていく、一人ひとりの体験という種も、それぞれの日常でいつか薔薇となるだろう。
『国際芸術祭「あいち2025」』

テーマ:灰と薔薇のあいまに A Time Between Ashes and Roses
芸術監督:フール・アル・カシミ
[シャルジャ美術財団理事長兼ディレクター/ 国際ビエンナーレ協会(IBA)会長]
会 期:2025年9月13日(土)~11月30日(日)[79日間]
会場:愛知芸術文化センター、愛知県陶磁美術館、瀬戸市のまちなか
主 催:国際芸術祭「あいち」組織委員会
[会長 大林剛郎(株式会社大林組取締役会長 兼 取締役会議長)]
公式サイト:https://aichitriennale.jp/index.html