INDEX
小説は人間を描くもの
Celeina:佐藤さんの最新作が明日(7月21日)発売なんですよね。『残奏』というタイトルのミステリー作品ですけれども、どういった内容になっているんですか?

佐藤青南『残奏』(Amazonで見る)
佐藤:これは鳴海桜子という主人公が活躍する刑事物で、シリーズ3作目なんです。主人公は元々警察に音楽隊として採用された人間で、1年2年現場を経験したら音楽隊に配属されるはずなんだけれども、ものすごく捜査能力が高いからいつまでも刑事課にとどまって事件の捜査に関わっているみたいなお話です。
あらすじには「人気ロックバンドのメンバーが、何者かに殺害された」って書いてあるんですけども、僕的にはスカパンクバンド(笑)。そのホーンセクションのメンバーが殺されて、その人は元々吹奏楽をやっていて容疑者は同じ高校の吹奏楽部出身らしいぞということで、行方を追って北海道の苫小牧に飛ぶというお話ですね。
タカノ:佐藤さんの音楽の経験も入ってそうな気がしますけど。
佐藤:そうですね。このシリーズはクラシックをモチーフにしているから、なかなか僕の経験が活かせないところはあるんですけれども、今回は殺された人がロックのフィールドで活躍している設定なので、そこは反映できているかなと思います。
タカノ:キャラクター設定とか、ストーリーっていうのは、どうやってアイディアを考えていくんですか?
佐藤:どうなんだろうな。やっぱり組み合わせですよね。こういう刑事がいたら面白いかな、こういう刑事っていないよねみたいなアイディアをひたすら出していく感じですね。
Celeina:こういう刑事物を書かれるときって、ある程度知識が必要なんですか?
佐藤:僕もわかんないんですけど(笑)。警察小説は割とフォーマットが決まっているところがあって。出てくるのは大体捜査1課だったりするじゃないですか。なので、そこら辺の組織構造とかを最初に勉強しちゃえば、2作目3作目でも勉強し直すことはないので。
タカノ:これは皆さんも明日本屋さんに行ってゲットしてほしいですね。
Celeina:そうですね。最後にズバリ、どんなところに注目して読んでもらいたいですか?
佐藤:僕は小説は人間を描くものだと思っているので、やっぱりキャラクターがすごく大事だなと思って書いていて。シリーズの3作目になって、主人公の鳴海桜子っていう絶対音感を持っている刑事と、バディの音喜多の2人組の掛け合いというか絆も深まってきた、自分の中に馴染んできたかなと思うので、その掛け合いを楽しんでほしいなと思いますね。
Celeina:ありがとうございます。佐藤青南さんの最新作『残奏』は明日発売になります。「FIST BUMP」本日はミステリー作家の佐藤青南さんをお迎えしました。ありがとうございました。
佐藤:どうもありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann