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アーティストのステージを没入するように体感できるシステム
7月15、16、17日の3日間、国立代々木競技場第一体育館をターミナル会場としたJ-WAVE主催の都市型カルチャーフェス『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 -Best Music & Market-』が開催された。J-WAVEの番組とコラボレーションした世界各国の味を堪能できるフードや、マーケット、さらにサテライト会場となるKITAYA PARKや渋谷キャスト ガーデンでも様々な出店やイベントが開催される中、代々木競技場第一体育館では豪華ミュージシャンたちのライブパフォーマンスが繰り広げられた。



私は全日程参加させてもらったが、3日間共に外は強烈な熱さ。代々木競技場第一体育館の前ではスタッフさんが水撒きをしているほど。しかし、そんな夏の暑さに負けず劣らずの熱いライブパフォーマンスを披露したのが、今年、『INSPIRE TOKYO 2023』に出演したアーティストたちである。

『J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023 -Best Music & Market-』と題された1日目と2日目。1日目に出演したのは、SHISHAMO、Nulbarich、Def Tech、のん、Coccoの5組。そして2日目に出演したのは、iri、いきものがかり、Perfume、YUKI、今市隆二の5組。昨年の『INSPIRE TOKYO 2022』では3ステージ制がとられていたそうだが、今年は1ステージ制で、アリーナ、スタンド共に全席指定。さらに、この1日目と2日目に関しては各アーティストが約60分に及ぶロングセットを披露するという、他のフェスではあまり見られない、アーティストのステージを没入するように体感できるシステムがとられていた。

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MCでアーティストが他出演者に言及する場面も印象的
各アーティストの約60分に及ぶパフォーマンスの濃密さは言わずもがなだが、MCでアーティストが他の出演者に言及する場面も印象的だった。例えば1日目では、Def TechのMicroがNulbarichのJQの言葉を引き継ぐようなMCをしたり、2日目ではPerfumeの3人がYUKIの名曲“JOY”を踊ってみせたかと思えば、次に登場したYUKIはその“JOY”のイントロでPerfumeの名曲“チョコレイト・ディスコ”を踊ったり……なだらかにアーティストのステージとステージが繋がっているような感覚を覚えさせるその親密な空気感は、さすがはラジオ局主催のフェスと言うべきか、『INSPIRE TOKYO』ならではと言えるだろう。





他にも、MCで自分たちとJ-WAVEとの深い関係性を語ったSHISHAMOやPerfume、前身イベントとなる『J-WAVE LIVE』初出演の時にも披露したという“ALL LOVE”をセットリストの最後に披露した今市隆二や、この日が二人体制になってから初のバンド編成パフォーマンスだったという、いきものがかりのパワフルなライブなど、そのアーティストが紡いできた物語を感じる瞬間や、ここでしか見ることができない貴重な瞬間など、あまりにも名場面の多い2日間だった。




