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そもそも、野球を好きになったきっかけ
とはいえ野球を知った最初の最初は、多くの人が同じ経験をしていると思うけど、退屈なスポーツだなと思っていた。おばあちゃんちに行くと親戚たちが酒を飲みながら4チャンつけて巨人戦を見ている。あーだこーだ言いながら楽しそう。
誰はどこ出身だとか、あの選手はいい球投げるとか、ここで代打だろとか。僕は、試合長えよ! アニメ見てえよ! そう思っていた。そう思っていたけど、何度も何度も大人たちの横で退屈に過ごしているうちに、どうやらおじさんは巨人を応援していて、うちの親父はヤクルトを応援しているんだな? ってことが分かってきた。
ばあちゃんちから帰る車でどうしてヤクルトファンなのか聞いてみた。親父の回答はシンプルで「有名な球団を応援したって面白くもなんともないじゃん」というものだった。そういうもんなのか? と思った。それだけ? と聞いた。そしたら色々理由はあった。野村はすごい選手だったけど長嶋の陰に隠れてた、そのリベンジを監督になってしているんだとか。上にも書いたが「ID野球」がどうだとか。チームのムードが明るくていいんだとか。あの外国人選手がオモシレーとか。
へーーーと思った。そのあとから急に試合を見るのが楽しくて仕方なくなった。絶対勝ちそうなチームが、急に負けたりする。いろんなバッターがいて、いろんな投手がいて、いろんな作戦がある。いろんなチームがいろんなところにいてわざわざ移動して試合してるって知っただけで結構びっくりした。パリーグもあるって知って、なんかかなり大掛かりなんだなプロ野球って……って思った。
