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今一番の注目はFred Again..(フレッド・アゲイン)
そして今一番注目なのは、9月にリリースされるROMYのアルバムのプロデューサー・Fred Again..だ。既発のシングル”Lifetime”や”Strong”で彼のプロデュースワークをもう聴くこともできる。
Fred Again..はBrian Enoのアシスタントとしてキャリアをスタート、George Ezra(ジョージ・エズラ)やRita Ora(リタ・オラ)のプロデュースで大きな成功を収めたことで注目された。僕自身もROMYとHAAiをフューチャーしたシングル”LightS Out”で彼の名前を知って、すぐに彼のアルバム『Actual Life 2』をチェックした。
このアルバムはパンデミックの間に彼が日常の出来事や聴いた音楽などを日記的に曲にするというコンセプトで作られている。その中にElectribe 101のシンガーだったBillie Ray Martinのヒット曲である”Your Loving Arms”が”Billie”というタイトルで収録されていた。このアルバムはダンスビートを基軸にした彼独特のポップミュージックだが、深い作りになっている。そして”Billie”のように随所に1990年代のフレイバーが散りばめられている。彼はポップなフィールドからダンスにアプローチしていて、その背景にはBrian Enoが注目したのも頷ける音楽的な素養が見える。この映像を見てもらえれば納得できるだろう。
2月にはFred Again..とFour TetとSkrillexが3人でニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンをソールドアウトさせている。このパーティーが今のシーンの健全さと面白さを象徴しているだろう。
アンダーグラウンドとポップとトップが混ざりあってのBack To Back、会場のとんでもない熱狂がいくつもYoutubeに上がっているので気になった方はぜひチェックしてほしい。Fred Again..は1万人を収容するロンドンのアレキサンドラ・パレスを4公演完売して現在もワールドツアーを続けている。