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日常の中に予想外を潜ませた作品にロマンを感じる
─タカ・イシイギャラリーには来たことがありましたか?
さらさ:初めてでした。それもあって、ピックしたんです。
─普段からギャラリーや美術館にはよく行きますか?
さらさ:女子美(女子美術大学)に通っていたときや、大学を辞めたあと、美学校(※)に通っていた時期は結構行っていました。リサーチして、こんな作家がいるよって友達と教え合うのも楽しくて。音楽活動を始めてからは、あんまり美術館やギャラリーに行っていなかったんですけど、ちょうど最近、友達からおすすめの作家を聞かれて教えていたら、「私、美術好きだな」と思い出して。また展示に足を運びたいと思っていたタイミングでした。
※編注:東京神保町にある1969年創立の絵画、版画、写真、現代美術、作曲、DTM、演劇、ファッション、漫画、デザインの学校。1969年2月に現代思潮社の石井恭二、川仁宏らによって創立され、ロゴデザインは赤瀬川原平が手がけた。
─そのときお友達におすすめした作家はどんな方だったんですか?
さらさ:光岡幸一さんとトモトシさんです。光岡さんはテープで街の中に文字を書いて作品を作っているんですけど、いつもワードチョイスがよくて。多摩川の河川敷に自分でアートセンターを作ったりもしていて、ちょっと泥臭い感じがするところが好きなんです。
さらさ:トモトシさんも、TOMO都市美術館という場所を墨田区でやっているんですけど、街中で特定の動きをすることで、街の人の動きを作るような作品が多かったりします。日常の風景の中に、突然予期せぬ動きや場所が現われることにロマンを感じるのかもしれないです。
