『豊嶋康子 発生法──天地左右の裏表』が、東京・江東区の東京都現代美術館で12月9日(土)から2024年3月10日(日)まで開催される。
豊嶋康子は30年以上にわたって、私たちを取り巻くさまざまな制度や価値観、約束事に対して「私」の視点から独自の仕方で対峙し続けてきた作家。同展は豊嶋にとって美術館における初の大規模個展となる。
展示作品は約400点にのぼり、初期作品から新作まで一挙公開。東京藝術大学在学中の1990年に初展示され、修復を経てオリジナルのインスタレーションを受け継ぐ形で33年ぶりに公開されるデビュー作「マークシート」『エンドレス・ソロバン』も含まれ、30年におよぶ豊嶋の制作の全貌が明らかになる。
また、2024年2月には勝俣涼と中尾拓哉による寄稿、重要なテキストの再録、展示構成の解説、インスタレーションビューを収めた図録が書肆九十九より刊行される。豊嶋のほぼ全ての作品を収録した作品集の刊行も同社より予定されている。