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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

ゆうらん船インタビュー 大人の季節へ足を踏み入れ、新しい一歩を踏み出した最新作

2025.8.4

ゆうらん船『MY CHEMICAL ROMANCE』

#PR #MUSIC

子どもから大人になった現実を歩く中で強まった、「届けたい」という気持ち

―今作の“Intro: Good Morning, This Is a Navigation to Nowhere”で始まり、“Waiting for the Sun (Reprise)”で締め括られるという構成は、前作『MY REVOLUTION』の“Waiting for the sun”で始まり、“good morning”で締め括られるという構成を反転していますよね。それに、“たぶん悪魔が”の歌詞は“Waiting for the Sun”の歌詞と繋がりを感じさせる世界観があって、アルバム全体の構成や前作からの流れにストーリーを感じました。こうした構成は、アルバムを作り出す段階で考えられていたんですか?

内村:この流れは、制作の最初からあったわけではないよね?

本村:うん。制作が折り返しに来たタイミングくらいで、砂井くんが発案したアイディアなんです。なので、前作から繋がりがあるのは絶対にそうなんだけど、何故こうしたのかっていうのは砂井くん本人に聞かないとわからないっていう(笑)。今回のアルバムで不思議なのは、こういうアイディアをメンバー間であまり共有しなかったんですよね。

内村:そうだね。さっき言った「両義性」というテーマが出てきたのも、歌録りが終わった後だったし。歌詞も、“たぶん悪魔が”のサビの部分が“Waiting for the Sun”と繋がっていることに関しては意識していたけど、Aメロの歌詞も実は繋がっているということは、自分では気づいていなかったことでした。無意識的な部分もすごく多いんです。あと、アルバムの最後に“Waiting for the Sun (Reprise)”を入れるというアイディアも、砂井くんから出てきたアイディアでした。レコーディングの終盤で曲順を考えている時に決まって、最後のスタジオの日に一発録りしました。それから砂井くんがバンドを1回外から見て、「このアルバムって結局なんだったんだろう?」ということを、自己批評的に考えてくれた感じなんですよね。

本村:砂井くんは不思議な人で、創作者でありながら批評的な観点もある、とにかく視点が多い人なんです。作った本人が意識していなくても、歴史と結びついているとか、あるいは、生まれた国と結びついているとか……そういう「実は結びついていること」、いわば「メタ視点」を砂井くんは可視化できる。

砂井くんが全体をまとめてくれたことで、それが強くある作品になったと思います。全員がメタ視点で作っていたら、あまりかっこいいものにはならないと思うんですけど、メタで見ているメンバーもいれば、すごくのめり込んで作っているメンバーもいるというところが、ゆうらん船らしいなと思いますね。

―ではもし、この『MY CHEMICAL ROMANCE』というアルバムに主人公めいた存在がいるのだとしたら、前作『MY REVOLUTION』から今作へと至る流れで、その主人公はどのように変化を遂げたんだと思いますか? これはおふたりの解釈を伺いたいです。

本村:そうですね……前作できっとレボリューションは起こったけど、楽観的な場所には辿り着けなかったんでしょうね。『MY REVOLUTION』って、どこか非現実的な世界観がベースにあったアルバムだと思うんですよ。今回も非現実的な要素はあるけど、それ以上に、ベーシックな部分はより現実にあるように僕は感じていて。

だから、「もし主人公がいて、前作からどう変化したか?」という質問に答えるなら、大人になったんだと思います。時間は進んでいるんだなと思う。時間は進んでいるんだけど、主人公はずっと「そこ」に居続けて何かを待っている。受け身なんですよね。「待っている」っていう感覚がある。僕はそこが好きです。

―内村さんはどう思いますか?

内村:そうだな……。“Childhood’s End”という曲は、「もういい加減、30歳にもなったんだから」という感覚はあるかもしれないです。「子どもの時代は1回、終わったんだ」っていう。この曲は砂井くんが作曲なんですけど、砂井くんから曲をもらったことでこの歌詞が出てきて。なので、意図して書こうとは思っていなかったんだけど、自分としても「こういう言葉が出てくるんだな」って、ちょっと嬉しくなったんですよね。

本村:現実だよね。「人生は続いていく」っていうことなのかなと思う。

内村:そうだね。現実感はあると思う。

―その“Childhood’s End”に続く曲のタイトルは“Letter to Flowers”ですよね。今作のジャケットにも花束は登場していますが、「花」というモチーフは、このアルバムにとって、どんな意味合いを持つものなのだと思いますか?

内村:ああ……でも、最終的には「手渡すもの」というか。「開けたものを作りたい」というのは、制作が始まる前の段階で話していました。結果、音楽的にそうはならなかったけど、全部一発録りでやるくらい風通しのいいものにしたいよねって。

本村:さっきの社会性の話もそうだけど、今までの作品に比べても、「外に届けたい」という気持ちが湧いてきたんだろうね。それを踏まえたら、「送るもの」としての花って、このアルバムと少なからずリンクする部分はあるんだろうなと思った。

内村:そうだね。「届けたい」っていうのは、バンドとして芽生えてきた気持ちだと思う。

ゆうらん船 3rd Album『MY CHEMICAL ROMANCE』

発売日:2025年7月2日(水)
CD販売価格:¥3,300(税込)
品番:KAKU-223
Pre-add / Pre-save: https://FRIENDSHIP.lnk.to/MYCHEMICALROMANCE_yuran

収録曲(全13曲):
1 Intro: Good Morning, This Is a Navigation to Nowhere
2 たぶん悪魔が
3 Departure
4 Crack Up!
5 焦燥
6 Blue Line
7 Carry Me to Heaven (Accelerated)
8 Thank God I’m in Heaven, or Transmission from Behind the Moon
9 How dare you?
10 after nightfall
11 Childhood’s End
12 Letter to Flowers
13 Waiting for the Sun (Reprise)

ゆうらん船 3rd ALBUM『MY CHEMICAL ROMANCE』リリースツアー

2025年9月13日(土)
OPEN 17:00 / START 18:00
会場:大阪・梅田シャングリラ

出演
ゆうらん船 / 対バンゲスト後日解禁

お問合せ
GREENS 06-6882-1224(平日12:00-18:00)



2025年9月14日(日)
OPEN 17:00 / START 18:00
会場:京都・Live House nano

出演
ゆうらん船(単独公演)

お問合せ
GREENS 06-6882-1224(平日12:00-18:00)



2025年9月15日(月祝)
OPEN 17:00 / START 18:00
会場:名古屋・新栄シャングリラ

出演
ゆうらん船 / 対バンゲスト後日解禁

お問合せ
JAILHOUSE 052-936-6041(平日11:00〜15:00)



2025年9月21日(日)
OPEN 17:00 / START 18:00
会場:東京・渋谷CLUB QUATTRO

出演
ゆうらん船(単独公演)

お問合せ
ホットスタッフ・プロモーション 050-5211-6077 (平日12:00〜18:00)

■TICKET
一般前売 ¥4,500 / U-22 ¥3,000
※別途1ドリンク必須
※U-22チケットをご購入の方は、当日入口で年齢の確認できる身分証をご提示いただきます。(身分証をご提示いただけない場合は差額を頂戴いたしますのであらかじめご了承ください。 )

8月5日(火)までプレオーダー受付中
https://eplus.jp/sf/detail/3494760001-P0030018P0030019P0030020P0030021?P6=001&P1=0402&P59=1&block=true

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