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ゆうらん船インタビュー 大人の季節へ足を踏み入れ、新しい一歩を踏み出した最新作

2025.8.4

ゆうらん船『MY CHEMICAL ROMANCE』

#PR #MUSIC

年齢を重ねて広がった「きっと大丈夫!」という気持ち

―今回の『MY CHEMICAL ROMANCE』は、皆さんが30代に入られてから作った最初のアルバムということになると思うんですけど、そうした年齢の変化も、「場所」としてのバンドの姿がどんどんと明確化していることに関係していると思いますか?

本村:それはすごくあると思います。たとえば今回、砂井くんがスプレッドシートを作ってくれて、曲の進行具合を可視化してくれたんですよ。彼は大学を出てから一般企業で働いているんですけど、それゆえに社会人スキルが高いというか。私みたいな丸出しのバンドマンからすると、「そんなことできるんだ!」ということをやってくれる(笑)。それは年齢や重ねてきた経験が、バンドに生きているということですよね。そういう意味で年齢の変化は感じていますね。もっと若い頃だったら、目の前のことにいっぱいいっぱいで、アルバム制作をひとつのプロジェクトとして進める感覚もなかったと思う。

―内村さんは、バンド活動に表れている年齢の変化をどう感じていますか?

内村:僕は、「なんとかなる!」って、最近思ってるかもしれない(笑)。

本村:ははは(笑)。

内村:「なんとかなるから、大丈夫!」って。

本村:たしかに、今回イタルはだいぶ大きく構えてたよね。

内村:割と無責任だったかもしれない(笑)。「自分は曲を作れないけど、メンバーが作ってくれるから大丈夫。その分、歌詞は頑張ろう」とか。年齢を重ねたことで、楽観的になっている感じがする。よくないのかな? これって。

本村:いや、いいと思います。

内村:もちろん、みんながいてこそ、ですけどね。「ゆうらん船だったら、まあ大丈夫だろう」って。「大きく構えるのも大事だよね」というのは、年齢を重ねたからこそ思うことなのかもしれないです。「今までも、なんとかなってきたしな」と思える。いっちゃん(伊藤里文 / Key)が前に、「結局、バンドは全員で集まったときに100%であればよくて、5人で割ればひとり20%だから、大丈夫だよ」って言っていたんですよ。

本村:そんなこと言ってたんだ。砂井くんと伊藤さんは、顕著にチームワークが上手くなったよね。スプレッドシートも作れるし(笑)。

―「なんとかなる」と思えている状態って、すごくいい精神状態ですよね。でも、年齢や経験を重ねることは同時に、嫌な予測も立ちやすくなることでもあるとは思うんですけど。

内村:それで言うと、いっちゃんの話を聞いたり、砂井くんの制作の進め方を見たりすると、「こうやって残り超えるんだな」と思うんです。「なんとかの仕方」を知っていくというか。

本村:あと具体的な話で言うと、たとえば体調を崩してレコーディングに行けなさそうな日でも、前作までだったら、無理やりでもレコーディングに行っていたんですよ。でも最近は、素直に「今日は休ませてください」と言えるようになった。そうやって「なんとかなる」の範囲が年齢と共に広がっているんだと思うんですよね。

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