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信頼や友情って、本当に大切。
─ひたすら真っ直ぐでいるのは疲れるし、面倒に感じることもありますよね。一方で、あざとく計算だけで生きるのもつまらない。シトナさんが人との関係を築く上で大切にしていることって何ですか?
シトナ:自分をさらけ出しても、それでも一緒にいてくれる人がいれば、それで十分かなって思っています。もともとの性格を好きでいてくれる人が周りにいれば、それで満足だし、性格を偽ってまで人に合わせる必要はないなと。本音でふざけ合ったり、笑い合ったりできる人たちといられたら、それでいい。
『人生を変える80対20の法則』という本を読んで、何事も80%と20%に分けられるって考え方を知ってからは、全員に好かれなくてもいいんだって思えるようになりました。私の曲を聴いてくれる人も、フォロワーのうち20%が本当に聴いてくれていて、残りの80%はたまたま聴いたり、サブスクで見かけてフォローしたくらいかなって感じです。だから、全員に好かれなくてもいいやって思えるようになったんですよね。

─他に最近、感銘を受けた作品はありますか?
シトナ:『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』という映画が印象的でしたね。クリスマス休暇に取り残された生徒と、厳しくて孤独な教師が少しずつ心を通わせていく物語です。最初は互いに距離があって理解し合えなかった2人が、時間をかけて信頼や友情に変わっていく。こういうストーリーは、困難な状況でも真摯に向き合って心を開いていけば、信頼関係が築けるという希望を感じさせてくれますね。
人と人との関係は、育った環境や価値観が違うからこそ、完全に分かり合うのは難しいかもしれません。でも、だからこそお互いに理解し合いたい、分かり合いたいと思う気持ちが大事なんだなと感じました。特にライブやバンドのように、チームで一つのものを作り上げるとき、メンバー同士が心を開いて信頼し合っていることが良いパフォーマンスに繋がると思っていて。お互いにリラックスして、信頼できる関係が築けていると、その楽しさやエネルギーが自然と観客にも伝わっていくんですよね。信頼や友情って、本当に大切なんだなと思います。
─この新曲を経て、これからシトナさんはどんなことを歌っていきたいですか?
シトナ:最初にお話ししたように、これまでの私は謎めいた洋楽的なサウンドを奏でているイメージが強かったと思うんです。これからは、もっと等身大の「シトナユイ」を出していきたい。自分の経験や感情を重ねた曲が、聴いてくれる人に深く刺さるようなアーティストになりたいですね。
