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隈研吾に訊く、生成AIや過剰性の時代。建築やクリエイターは何ができる?

2025.2.20

SEKISUI HOUSE – KUMA LAB

#PR #ART

「過剰性のニワ」は新時代に必要とされるさまざまなタイプの建築家を育てるプロジェクト

平野:削ぎ落としていくのではなく、過剰なものを求めていく先に新しい建築のあり方や価値観はあるのでしょうか?

隈:新しい「建築様式」を生む必要はないけれど、新しい「建築家」を生む可能性があるなと思います。それはつまり、実物の建築を作らずにイメージだけを作り、運営やオペレーションの建築だけをする建築家が出てくるかもしれないということ。これからの時代に必要とされる、色々なタイプの建築家を育てるためのスタジオなのだろうという気がしました。

ペーパーレススタジオが生まれた1990年代の一部のスタジオで育った連中のなかにも、映画産業に進んだ人間もいる。従来の建築の枠を超えた場所に行ったわけで、今回のスタジオを経験した学生には従来の建築家の枠を超えた仕事がどんどんできるようになっていくかもしれない。そういうことこそが一番必要なのだと思います。 

取り組んだ「過剰性のニワ」を発表する学生

平野:そうですね。ペーパーレススタジオ出身のジョセフコシンスキー監督は、『トロン: レガシー』や『トップガン マーヴェリック』を手がけて今や売れっ子ですよね。

隈:そういう連中がこの中からも出てきてくれたら面白いなと思います。それに、日本に来たこともやっぱり面白いと思っていて。日本には、アニメを初めとするように、記号的なものと映像的なことを組み合わせる独特な文化があると思うんです。

ヨーロッパから来てくれた留学生もいますが、ヨーロッパ的な記号や映像の扱いとは違う日本流のぐちゃぐちゃなミックスの扱い方をここで勉強することで、さらに自由度が増すはず。日本で学んで、彼らが持っている縦割りの考え方を壊して、より自由になって自分の国に帰ってくれることを期待したいです。 

学生の発表に耳を傾ける隈研吾

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