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ドラマタイトルの「日本一の最低男」の真意とは

第9話では、区議会議員選への出馬にあたり、大江戸区長・長谷川清司郎(堺正章)の協力を仰ぐべく、彼が推し進める区役所の移転に伴う再開発計画に協力することになった一平。しかし、賛成派・反対派両方の意見を聞く中で、長谷川区政そのものに疑問を抱き始める。そして第10話、一平はついに反旗を翻し、無所属での大江戸区長選挙出馬を決意。地域の人々の協力もあり、選挙活動は順風満帆に進んでいるように見えた。しかし突如、一平は地域の人々と距離を取り始める。時を同じくして、テレビ局時代の元部下で動画配信者となった野上慧(ヘイテツ)が、一平によるパワハラを告発する生配信を行う。そこで、一平は、野上に対する誠心誠意の謝罪をした上で、大人数が目撃する生配信を利用して、長谷川によるパワハラ動画を流すことに成功する。
単純に家族ドラマとして泣かせるだけでなく、こうした、日常生活では見えにくい地方政治の裏側や、令和ならではの選挙の戦い方を見せてくれるのも、本作のドラマとしての面白さと言えるだろう。第1話から目指し続けてきた区議会議員選挙ではなく、いきなり区長選挙に出馬を決めたのも大きな驚きだったが、一つひとつのエピソードを丁寧に描きながらも、一平自身の変容におけるドラマ性にも制作陣の確かな力量を感じた。
形勢逆転かに思えるところで終わった第10話。今のところ、一平は、タイトルの「日本一の最低男」どころか、最高の男じゃないかと思う視聴者が多いと思うが、果たして最終話で、その真意はどのように明かされるのだろうか。
『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』

フジテレビ系にて毎週木曜よる10時から放送中
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/saiteiotoko/