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本当の気持ちを伝え合った後の抱擁に涙した第7話

そして、続く第7話。ひまりから「パパ」と呼ばれ、ようやく本当の親子関係になれた正助とひまり。4人が父の存在を意識したその時に、一平と陽菜の父・平蔵(柄本明)が老人ホームから帰って来る。平蔵が持つノートに書かれた言葉が遺書であると勘違いした一平は、平蔵が帰宅した理由だと言い張る「ふれあい冬祭り」を復活させるべく一念発起する。選挙資金にあてるために残していた退職金を、祭りの目玉である神輿の購入に注ぎ込み、同級生の剣持武流の協力もあって祭りを再び開催までこじつけた一平。実は、祭りの復活は平蔵だけの願いではなく、平蔵と陽菜との約束だった。
祭りの中の行事の一つ「のど自慢大会」の控室で、初めて2人だけで正面から言葉を交わす平蔵と正助。死を目前にした陽菜を家に帰らせることもなく、入院させたままにしていた自分を悔いていた正助に、それは陽菜の希望だったと明かす平蔵。実は、平蔵にも娘の死に向き合うことの怖さから、見送りを正助だけに任せていたことへの後悔があった。陽菜の死後、会うことすら出来ていなかった2人が本当の気持ちを伝え合い、この先、互いに死が訪れた時もしっかり見送ることを約束した後の抱擁に涙をこらえきれなかった。そして、その後にのど自慢大会で平蔵が歌う『追悼の歌』(実はドラマオリジナルではなく、本作の脚本家・蛭田直美が好きなミュージシャン・大谷氏による楽曲)も、陽菜への追悼の気持ちだけでなく、一平や正助への気持ちも込められているようで更にグッと来たのだった。