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渋谷PARCOの50周年を記念したDJパーティは大反響
Celeina:小袋さんとPARCOの繋がりに話を戻しますと、2023年には渋谷PARCOの50周年を記念したDJパーティーを開催されています。こちらは館内を大規模に利用してのパーティーだったと伺っていますが、どのような内容だったんですか?
小袋:PARCO10階にあるComMunEというスペースを使って、日本のレコードをロンドンに配送するVinyl Delivery Serviceを運営しているRintaro Sekizukaと一緒にDJをやりました。人が溢れてしまって大変だったんですけど、都会のど真ん中でこんなに大きな音出して良いんだなって。しかも、ComMunEは半屋外になっているので解放感もあって、気持ち良かったですね。
Celeina:ComMunEには独特な空気を感じますが、この場所でパーティーを開催するにあたって、どのようなポイントを大切にされたのでしょう。
小袋:ComMunE以外のフロアでもたくさんのライブが開催されていたので、PARCOのスタッフさんからのお祭りムードを感じていて。そのバイブスのままにDJをプレイしました。あとは、ほとんどレコードだけでDJをしたんですよ。というのも、若い人はレコードを聴く機会も少ないと思うし、レコードを爆音で聴く機会ってなかなかないじゃないですか。だからこそ、レコードを大音量で体感してもらうことは意図していました。
Celeina:レコードの爆音は、私も体験したことがないですね。
小袋:レコードにはデジタルのDJでは生み出せない何かがあるんですよ。物理的にドラムのキックの音が心臓にドンってきますし、身体で音を感じられる。それを体験すると、音楽の聴き方が変わるんです。
Celeina:次回のイベントは絶対に伺います。小袋さんは現在ロンドンを拠点に活動されていますが、ロンドンにPARCOのようなカルチャーを大切にしている商業施設やシーンに影響力を持った場所はありますか?
小袋:PARCOが独特すぎるので、商業施設だと思いつかないな。PARCOはカルチャーが中心にあって、そこから発信していこうとする土台があると思うんですね。そういった土壌をショッピングモールでは感じることができない。一方で、街のセレクトショップや個人商店には近しい雰囲気がある気がします。

タカノ:改めてPARCOのありがたさがわかりますね。