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約1500人が見届けた、ドラァグの祭典、魔法の夜
そして、『OPULENCE』定刻の19時。会場にマドンナの”Like a prayer”が流れ、まずステージに登場したのは、東京のクイーンたちとダンサーたち。国籍もボディサイズもジェンダーもバラバラでありながら、それが大きなひとつのカオスとなって、会場を一気にフックする。
この日のMCはCODY。アヴリル・ラヴィーンの”Girlfriend”に乗せてジョークを飛ばした後、来日クイーン3名それぞれのソロパフォーマンスが始まる。
スタンディング席にひっそりと潜んでいたプレシャスにスポットライトが当たると、存在に気付いた観客たちの大きな歓声が上がった。”If I Were a Boy”から始まるビヨンセのメドレーのリップシンクは大いに盛り上がり、衣装の随所にある金色が、スポットライトの光を反射して、ゴージャスに輝いていた。
ニンフィアは真っ白なドレスで登場。ビヨンセの”halo”のリップシンクは神々しさすら感じた。その後、白いドレスを脱ぎ捨てるとトレードカラーの黄色いファビュラスな衣装が。長いファーを激しく揺らしながらのDoja Cat”DEMON”のパフォーマンスには圧倒的な力強さがあった。
最後に、日本にもファンが多いジェイダが登場すると、会場からはたくさんの「ジェイダコール」が巻き起こった。ジェイダは「聞こえているよ」というアピールをしていた。黒い露出の多いレザー調のドレスとサイケデリックな映像のコントラストが美しい。Doechiiの”Alter Ego”に合わせたパフォーマンスは、曲のリリックと同じくらいセクシーで挑発的だった。
東京ローカルのクイーンも圧巻だった。セラ・トニンは祝祭的な衣装で登場、神秘的なパフォーマンスを披露した。ヴェラ・ストロンジュはこの日のキーカラーを白に設定して、大きな布と持ち前のダンススキルが印象的なステージングを披露した。