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友哉に自らの「if」を見る松風の怪しさ

そして、第5話から一気に怪しさを増したのが、心麦の相棒である松風だ。第5話では、松風の過去が紐解かれ、父の久世正勝(篠井英介)が窃盗事件で懲戒免職になった元警察官であることが判明した。松風もまた、犯罪者の息子として人生を歩んできたのだ。
松風の過去が明らかになった今、友哉は松風のあったかもしれない姿「if」だと考えられるだろう。父親の逮捕後、身寄りがなく施設に入らざるを得なかった友哉。離婚して母方の名字を名乗り、母から「2人で真っ当に生きていこうね」と言われた松風。どこで道が分かれたのか。友哉は真っ当ではないから罪を犯したのか。ーーじゃあ、自身は“真っ当”だと胸を張って言えるのか。そう見えるように振舞ってきただけではないのか。松風は面会室で相対した友哉越しに、自身の真っ当さを問い続ける。