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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

大阪で無料開催『K-MUSIC Festival』が描く日本と韓国の音楽の交差点

2025.8.29

『K-MUSIC Festival in Osaka “多様多感”』

#PR #MUSIC

9月13日(土)、14日(日)の2日間、大阪で韓国音楽イベント『K-MUSIC Festival in Osaka “多様多感”』が開催される。ジャズ、ヒップホップ、ロック、エレクトロニックミュージックなどそれぞれのジャンルの最前線で活躍するアーティストが出演。しかも観覧は無料だ。
さらに、日本のアーティストとのコラボステージも予定されている。ここでしか見られない特別なライブになるだろう。本記事では、出演アーティストの紹介とともに、このフェスの見どころを紐解いていきたい。

韓国音楽シーンの成熟による多様な音楽の広がり

近年、K-POPだけでなく、多様なジャンルへの注目が集まっている韓国の音楽シーン。世界的な大型フェスに韓国のヒップホップ、ロックなどのジャンルのミュージシャンが出演するのは珍しいことではなくなっているし、多くのミュージシャンが海外ツアーを積極的に行っている。日本でも同じ流れがあり、近年は韓国のヒップホップやR&B、インディ系のアーティストの来日公演が増え、『フジロックフェスティバル』や『SUMMER SONIC』でも、アイドル以外の韓国アーティストの出演も話題となり、リスナーの関心は確実に高まっている。こうした状況は韓国国外からのK-カルチャー熱だけで生まれたものではなく、韓国国内の音楽シーンが、K-POPだけでなく各ジャンルにおいて充実してきているからなのだ。

2010年代に韓国の若者の心をつかんだのはヒップホップだった。サバイバル番組『SHOW ME THE MONEY』がブームとなり、多くの曲がチャートを賑わせ、ファッションやライフスタイルまで含めて「憧れ」の対象となった。しかし、パンデミック明けから流れが変わり、ライブ市場の復活、Silica GelやDAY6など人気バンドの登場の影響で、「バンドブーム」という言葉がミーム化するなど、いま若者の間ではロックバンドがホットだ。さらに、エレクトロニカではハイパーポップやアンビエントといったサブジャンルが台頭し、ジャズも大型フェスの成功で存在感を増している。シーン全体が確実に活性化しているのだ。そんな中でこのたび大阪で開催される『K-MUSIC Festival in Osaka “多様多感”』は、普段からK-カルチャー全般に興味ある人はもちろん、「いまキテいるもの」に触れたい人にとっても見逃せない機会となるだろう。ここからは実際にこのイベントに出演する韓国のアーティストたちを、コラボレーションする日本のアーティストともに紹介しよう。



いまの韓国シーンの最前線を映し出すラインナップ

YUN SEOK CHEOL TRIO(ユン・ソクチョルトリオ)

ユン・ソクチョルトリオはピアニスト、ユン・ソクチョルを中心に、ベースのチョン・サンイ、ドラムのキム・ヨンジンの3人から成るジャズトリオだ。これまでも韓国のグラミー賞と言われる韓国大衆音楽賞(Korean Music Awards)をはじめ、数々の受賞やノミネートを重ねており、中でもソクチョルはアイドルからR&B、バラードまでジャンルを越えて実力派シンガーたちと積極的にコラボをするなど、韓国では幅広い層に名が知られている。彼らの演奏は、ヒップホップやエレクトロニカを取り入れるなど実験的でありつつも、常にスムースでメロディック。ジャズをポップスに昇華し、聴き手に届ける巧みさが光る。そんな彼らのステージに日本から土岐麻子が登場する。ジャズからポップスまで心地よく歌いこなす彼女との共演は、これ以上ない組み合わせだろう。ポップミュージックを愛するすべての人にとって、見逃せない特別なステージになるに違いない。



KARDI(カーディ)

先述した韓国のバンドブームの要因の一つには、2020年代初めに放送されたいくつかのバンド系サバイバル番組の存在がある。その一つ、『SUPER BAND』の中で結成されたKARDIは、ボーカル、ギター、ベースに加え、伝統楽器・コムンゴ奏者を擁する4人組だ。サウンドはヘヴィでパワフルなロックを基盤にしつつ、EDM的なダイナミズムやR&Bの滑らかさも柔軟に取り入れる現代的なもの。そこに跳ねるように響くコムンゴの音色が全体のアクセントとなり加わり、バンドの個性を作り上げている。またカリスマ性あるボーカル、キム・イェジの歌は、「自分を信じること」や「恐れず挑戦すること」を爽快に歌い続けており、10代、20代のリスナーの共感を呼んでいる。KARDIのステージには、デビューからすぐにグローバルな注目を集めているシンガーソングライターRol3ert(ロバート)が登場。力強いKARDIのサウンドと、クールな歌声を持つRol3ert。その対比がどんな化学反応を生み出すのか注目だ。



NUCKSAL×CADEJO(ノクサルxカデホ)

『SHOW ME THE MONEY』で準優勝するなど、実力と人気を兼ね備えたラッパーNUCKSAL。そしてR&B、ジャズ、ファンクを基盤にした、韓国インディシーンでは知らぬ者のいない3人組バンド、CADEJO。この両者のコラボプロジェクトNUCKSAL×CADEJOは、アルバム『Sincerely Yours』が韓国大衆音楽賞の最優秀ラップ / ヒップホップアルバム部門を受賞するなど高い評価を得ている。

CADEJOの予測不能なジャム演奏とそのグルーヴ。そこに呼応するようにNUCKSALのラップは時に緩やかに、時に息の荒いものに自在に変貌する。彼らの共演は単なるヒップホップバンドであることを超え、ジャズやブルースの即興演奏のようなスリルを持った、唯一無二のものだ。ライブでは自然と体が動き出し、コール&レスポンスを繰り返すうちに笑みがこぼれ、喜びが溢れる。リズムミュージックの根源的な楽しさを、「共に楽しめる」ステージになるだろう。NUCKSAL×CADEJOのステージには、彼らより一世代下となる2000年生まれのヒップホップデュオNeibissが参加する。世代も感性も異なる彼らが生み出す新しいグルーヴに期待すべきステージだ。

 GLEN CHECK(グレンチェック)

幾度のメンバーの変化を経て、現在はキム・ジュンウォンとジェイボの2人組として活動するGLEN CHECK 。2011年にデビューした彼らは、韓国大衆音楽賞の最優秀ダンス&エレクトロニックアルバム部門を2作連続で受賞、2012年、2013年にはここ日本でも『SUMMER SONIC』に2年連続出演と、早くから高評価を得た。現在も韓国国内では現在も大型ロックフェスに引っ張りだこで、世代を超えてファンが多いバンドだ。

音楽的にはニューウェーブや2000年代後半のフレンチハウス、さらにはTwo Door Cinema Clubに代表されるダンスロックの影響を感じさせる。躍動感あふれるロックサウンドを基盤にしつつ、煌びやかなメロディや軽快なリズムを備えているそのポップさが魅力だ。彼らは単独でステージを繰り広げるようだが、ライブ定番曲”60’s Cardin”、日本のNetflixリアリティ番組『THE BOY FRIEND』のOSTに使われた”Dazed & Counfused”など、彼らの代表曲とともに、このイベントのクライマックスを熱狂させてくれるだろう。

NiEWでは過去にGlen Checkのインタビュー記事も掲載

国境を越えて交わる音楽が生む新たなシナジーを体感

今回のイベントは、いま活況を呈している韓国の音楽シーンを、ジャズ、ロック、ヒップホップにエレクトロニカと幅広いジャンルで体感できる貴重な2日間だ。多様な趣向を持つリスナーにとって、それぞれ心を揺さぶる瞬間がきっとあるだろう。さらに日韓コラボレーションステージでは、国境を越えて喜びを共有し、そこから新たなシナジーが生まれる瞬間も期待できる。まさに「多様多感」というコンセプトを体現する本イベント。単なるライブ鑑賞にとどまらず、多彩な感性や思考のきっかけを与えてくれる場となるだろう。

『K-MUSIC Festival in Osaka “多様多感”』

●9月13日(土) 16時開演
YUN SEOK CHEOL TRIO(Special Guest:土岐麻子)

● 9月13日(土) 19時半開演
KARDI(Special Guest:Rol3ert)

● 9月14日(日) 16時開演
NUCKSAL×CADEJO(Special Guest:Neibiss)

● 9月14日(日) 19時半開演
GLEN CHECK

全公演、観覧無料
Peatixを通じて事前申込が必要(先着順)
定員に達し次第、受付終了
URL https://kmusicfes.peatix.com
会場:サンケイホールブリーゼ
〒530-0001 大阪市北区梅田2-4-9 ブリーゼタワー7F

※各公演の演奏予定時間は約70〜80分を予定しています。
※公演当日、PeatixアプリのQRコードと座席指定券を引き換えの上、ご入場いただきます。※1公演につき最大2枚までお申込み可能
※未就学児(小学生未満)は、保護者同伴でもご入場いただけません。
※イベントの様子は、撮影(写真・動画)され、HPやSNSメディアなどに皆様のお顔が掲載されることがあります。
*さらに、来場者限定のリポスト(RT)キャンペーンを実施中です。9/7までに大阪韓国文化院の公式X投稿をリポストした方の中から抽選でオリジナルグッズをプレゼントいたします。
https://x.com/osaka_kculture/status/1961311108385706166
主催 : 大韓民国 文化体育観光部
主管 : 駐大阪韓国文化院、韓国国際文化交流振興院
後援:外務省、文化庁、大阪府
お問い合わせ : osaka@k-culture.jp

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