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オダギリジョーを本気にさせた映画。『夏の砂の上』でプロデューサーを買って出た理由

2025.7.8

#MOVIE

20年近く日本映画を共に生き抜いてきた世代が集結

ー撮影前に玉田監督と会話を重ねられたそうですが、どういったことでしたか?

オダギリ:同じ監督目線を持つものとして、撮り方というか作り方というか、どんな作品として着地させたいのか、この映画の方向性を聞き出すことが多かったですね。

好きな作品の話もよくしました。そこから、その人の感覚や好みがわかってくるじゃないですか。玉田さんがどういう作品を目指しているのかも想像しやすいし。玉田さんもさっき言ったような時代の日本映画が好きで、その雰囲気を狙っていた事もわかりました。僕はまさにそれを経験しているから「あの監督はこんな撮り方をするんですよ。あの現場ではこういう事を試していましたよ」などと、色々な作品の裏話をしながら「そうした挑戦をしてみても良いかもしれませんね」とアイデアを共有したりしていました。

今回のメインプロデューサーの甲斐(真樹)さんは、まさにその時代から何本もの作品を一緒に作ってきた方だったので、甲斐さんも交えて色んな思い出話もしましたね(笑)。

ーそうやって経験が継承されていくんですね。

オダギリ:撮影の月永(雄太)さんは僕と同い年で、2009年に撮った中編作品『さくらな人たち』のカメラマンでもあるんですよ。録音の山本(タカアキ)さんもその頃からの付き合いだし、25年近く日本映画を共に生き抜いてきた世代が集まってくれたんです。みんながみんな2000年代の映画界に育ててもらった仲間だったので、今回の現場はより玉田さんにそれぞれの経験を継承しやすい環境だったのかもしれないですね。だから余計にこの映画は、2000年代初めの空気感が色濃く閉じ込められた作品になったんだと思います。

左から治の職場の元同僚・陣野航平(森山直太朗)、治(オダギリジョー)、治の職場の元同僚・持田隆信(光石研)

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