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質問の「型」を持ちつつ、アーティストごとにアレンジして話を聞く
Celeina:1997年の『フジロック』に参加された方々にとっては、本当に貴重な体験だったでしょうね。また、尾田さんはお仕事でも数多くの方にインタビューされているかと思いますが、私たちも『フジロック』でのインタビューを控えているので、何かアドバイスをいただけますでしょうか?
尾田:MTVという音楽チャンネルで、インタビューの機会が多くありました。1日に複数のインタビューをこなさなければならないこともあるので、あらかじめ共通の質問を用意したりしています。典型的な質問は「日本の観客の印象は?」といったものですが、それをそのまま尋ねると、毎回同じような答えになってしまいます。そこで、質問を少し膨らませて、「雨が降っていて、泥だらけのキッズが盛り上がっていたけど、日本の観客に対してどう感じた?」のようにすると、相手のリアクションも変わり、面白い答えが返ってくることが多いです。
タカノ:非常に実践的でありがたいアドバイスです。つまり、質問の「型」は持ちつつも、アーティストごとに工夫するということですね。
尾田:また、取材時は非常に多忙で、すべてのライブを見るのは現実的に難しいことが多いです。そのため、現場のスタッフに「このライブはどうだった?」と逐次情報を聞いておくと、アーティストへの質問もしやすくなります。