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コラージュアーティスト / ライターのKerocchiは、誰もが持つダサい部分に蓋をしない

2025.7.10

#ART

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

6月25日は、「お好み焼き系イラストレーター」のお好み焼き女ちゃんさんからの紹介で、コラージュアーティスト / ライターのKerocchiさんが登場。表現活動を始めたきっかけや、コラージュの手法のほか、ZINE『電柱を殴る』についても伺いました。

さまざまな表現をする中で、残った1つがコラージュだった

Celeina(MC):まずはKerocchiさんのプロフィールをご紹介したいと思います。1997年兵庫生まれ、「生活を送る上で生まれる、自分で捉えられないモチャモチャした気持ちの悪い感情を、コラージュや文章、映像の中に再構築し、自分を把握、認識しようとしている」ということで。Kerocchiさんが表現活動をスタートされたのは、いつ頃なんですか?

Kerocchi:大学生の頃ですね。その頃はあんまり友達がいなくて、家族ともあんまり仲良くなくて。でも「何かやりたい」みたいな気持ちがあって、いろんな活動をしていました。それこそラジオをやってみたこともあるんですよ。『息切れラジオ』という名前で。

タカノ(MC):いいタイトルですね。

Celeina:ポッドキャスト的なものですか?

Kerocchi:YouTubeでやっていました。早歩きで歩きながら喋って、後半はほとんど息切れしているという。

タカノ:めちゃくちゃ面白いじゃないですか(笑)。

Kerocchi:コラージュはその中の選択肢の一つで、それがたまたま今も続いているという感じですね。

Celeina:実際にコラージュ作品をスタジオにお持ちいただいています。ちょっと見てもいいですか?

タカノ:すごく大きいですよね。サイズ的には50cm四方くらいの正方形です。

Kerocchi:バイト先がホームセンターなので、木材が落ちているんですよ。捨てられてしまうものなので、それを拾ってきて、その上に紙を貼っています。

Celeina:これは、雑誌の切り抜きなどを使われているんですか?

Kerocchi:ヴィンテージの雑誌を切り取って使うことが多いですね。

タカノ:Kerocchiさんは、美術系の学校に通われていたんですか?

Kerocchi:いや、美術は全然勉強していなくて。

タカノ:独学なんですね! センスが溢れています。

Celeina:コラージュの仕方もすごく細かくて、立体的にもなっていますね。

タカノ:これらの作品は販売されているんですか?

Kerocchi:販売もしています。売るのはなかなか厳しいんですけど。

タカノ:すごく芸術性が高いですよね。飾りたいです。

Celeina:家のお部屋とかにあったら、すごくインスピレーションが湧きそうな気がします。

Kerocchi:ありがとうございます。

タカノ:コラージュ作品はKerocchiさんのInstagramにも載っていますので、そちらもチェックしていただければと思います。

誰もが持つダサい部分に、蓋をしないでいたい

タカノ:KerocchiさんはZINEも制作されているということですが、どのようなZINEなんでしょうか?

Kerocchi:『電柱を殴る』というタイトルのZINEです。普段、僕は真夜中によく電柱を殴っているので、そこからタイトルを取りました。

Celeina:本当の話なんですね!

Kerocchi:「自分の存在がここにあるのかわからない」みたいな感覚が常にあるんですが、電柱を殴ることで、その衝撃で「自分がここにいるわ」というのがわかるな、と思って。

タカノ:そういうことなんですね。内容はどんな感じなんですか?

Kerocchi:内容は、東京に来てからの暮らしのことを書いたエッセイです。元カノと笹塚駅でデートの待ち合わせをしていたけれど、9時間待っても来なかったとか、そういうダサい部分を書きたくて。

道を歩いている人たちは皆さん清潔な顔をされていますが、それぞれダサい部分とかを持っているじゃないですか。 そこに蓋をしてしまうと、もったいないなと思ったんです。そういうダサい部分を自分が書くことで、読んでくれた人が鼻で笑って、「こいつももがいて生きているから、私も頑張ろう」みたいに思ってくれたらいいなと思って書きました。

タカノ:ジャンル的に、純文学とか向いていそうですよね。

Kerocchi:本はあまり読んできていないんですよ。

タカノ:そうなんですか。よくこれだけの文章が書けるな、と思いました。

Kerocchi:実際に文章を書いたことはなかったのですが、頭の中では常に文章を書いていました。喋った後とかに、内容を文章に起こして、頭の中で添削して、反省してという感じで。それを紙に写す行為をしていなかっただけで、子供の頃から頭の中ではいつも文章を書いていた気がしますね。

タカノ:何か、昨日のお好み焼き女ちゃんさんと同じ匂いを感じます。ジャンルは違うんですけれど、天才的な空気感というか。

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