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「7STARS DESIGN」の堀内俊哉の初期衝動は、スケボの板のグラフィックに興奮したこと

2025.3.27

#ART

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3月4日は、ラジコン専門店「BLOCKHEAD MOTORS」のデザイナーのJUN WATANABEさんからの紹介で、「7STARS DESIGN」代表の堀内俊哉さんが登場。デザイナーを志したきっかけや、手がけたデザインへのこだわりのほか、堀内さんが考える「ストリートらしさ」についても伺いました。

グラフィックデザイナーとして「UNDERCOVER」や「A BATHING APE」に関わる

Celeina(MC):堀内さんは、グラフィックデザイナーとして原宿に「7STARS DESIGN」を構えられて、今年で30周年を迎えられたのですね。

堀内:ありがとうございます。ただ、自分としては気づけば30年が経ってしまったという感覚ですね。

Celeina:これまでグラフィックデザイナーとして、どのような作品を手がけてこられましたか?

堀内:原宿にいた初期の頃は、「UNDERCOVER」や「A BATHING APE」などのブランドに関わっていました。当時は、この2つのブランドのアイテムを売っている「NOWHERE」という小さな店舗があり、その立ち上げ時のデザインをいくつか担当しました。

タカノ(MC):昨日出演頂いたJUN WATANABEさんからは、堀内さんは「原宿のドン」なのではないかという噂も聞きましたが。

堀内:とんでもない。僕はいろいろな場所を行ったり来たりしているだけなので、「ドン」と呼ばれるほどの存在ではありません(笑)。

「BOUNTY HUNTER」のスカルモチーフデザインはオーナーが好きなパンクの要素を盛り込んだ

タカノ:30周年を迎える「BOUNTY HUNTER」のロゴも手がけられたんですよね?

堀内:はい。「BOUNTY HUNTER」が誕生した頃、僕の仕事場がその店舗と同じ建物内にあったので、当時は仕事というよりも、日常的に顔を合わせてハングアウトするような関係でした。

タカノ:「BOUNTY HUNTER」のスカルモチーフのデザインも、堀内さんが担当されたのでしょうか?

堀内:そうですね。僕がデザインをハンドリングして組み立てました。「BOUNTY HUNTER」のオーナーであるHIKARUさんは、パンクロックのDJとしても有名なほか、『スター・ウォーズ』のフィギュアのコレクターとしても知られているんです。ボバ・フェットやハン・ソロといったキャラクターのような、レジスタンスでもなく帝国軍でもない、善悪が定かではない立場の存在に強い魅力を感じていたようで、そこから「BOUNTY HUNTER」(=賞金稼ぎ)というブランド名が生まれたそうです。

タカノ:ストリートカルチャーの持つ、やんちゃなカッコよさというような魅力と共通していますね。

堀内:HIKARUさんはパンクロックをこよなく愛する人ですが、パンクロックのアーティストやファンも、そういうカッコよさを持っていると思うんです。そういった個性を「BOUNTY HUNTER」のロゴに盛り込みました。

身の回りの文化的な要素に影響を受けた個性の表現が「ストリートらしさ」につながる

Celeina:堀内さんがグラフィックデザイナーを志した原点はどこにあるのでしょうか?

堀内:父親がデザイナーで、自宅に仕事を持ち帰ることが多かったのですが、僕は手先が器用だったので、自然と手伝うようになりました。高校生の頃に、こういった仕事でお金を稼げるんだなと実感するようになったのが、デザインに関わり始めたきっかけですね。

Celeina:ストリートカルチャーとの接点はどのように生まれたのでしょうか?

堀内:1980年代にスケートボードを始めたことが大きいですね。当時のスケートボードの板には、シルクスクリーンによる鮮やかなグラフィックが施されていたんですが、当時は国産の板は無かったので、アメリカから輸入されたものをショップで見かけると、非常に興奮しました。あの時、スケートボードのビジュアルに対してゾクゾクした感覚が、デザインに対する初期衝動かもしれません。

タカノ:なるほど。実際にスケートボードをやりながら、ストリートカルチャーに密着しつつ、その流れでデザインの仕事にも携わるようになったのですね。1つ疑問なのですが、「ストリートらしさ」とは一体何なのでしょうか? どのデザインにも共通した「ストリート感」があるように思います。

堀内:個性の表現だと思います。定義みたいなことは難しいのですが、ストリートデザインの根底にはDIYの精神があり、「自分で作ること」に重きを置いていますよね。自分の中から出てくるものや、環境や影響を受けたもの、吸収したものが、そのままアウトプットされるのではないかなと思います。

Celeina:つまり、考えるよりも先に感じたものを素直に表現することが、ストリートデザインの本質なのですね。

タカノ:お互いの作品を見ながら、影響し合うことも重要な要素なんですね。

堀内:まさにそうですね。聴いている音楽、目にするアート、身の回りの文化的な要素が自然と表現に影響を与えると思います。スケーターはデッキのデザインも見たりしますし。そういったものがアウトプットされていくんだと思います。

HIKARUさんの場合、頭の中が完全におもちゃとパンクロックで構成されているような人物なんですが、それがそのまま「BOUNTY HUNTER」のロゴに反映されています。ちなみに、今年4月には「BOUNTY HUNTER」の30周年イベントを開催する予定で、当時からの仲間やアーティストが集まり、作品を展示する予定です。

タカノ:イベントの詳細情報はどちらで確認できますか?

堀内:まだ正式なプレスリリースは発表されていないんですが、「BOUNTY HUNTER」の公式サイトで確認していただければと思います。会場は神保町のNew Galleryでやる予定です。

タカノ:楽しみにしています。

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