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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

建築構造家の安藤耕作は、生徒が地元の木を感じられる木造3階建ての校舎を設計した

2025.3.14

#ART

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

2月10日は、番組からの推薦で、建築構造家の安藤耕作さんが登場。建築構造家の仕事を志したきっかけや、現在取り組んでいる仕事などについて伺いました。

建物を安全性の観点から設計する建築構造家として活躍

タカノ(MC):実は今回は、僕が以前『フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL)』でお会いして、「FIST BUMP」にも出ていただいたレンガ職人の高山登志彦さんからご紹介いただきました。

Celeina(MC):FIST BUMPerが推薦するFIST BUMPerですね。

安藤:J-WAVEの大ファンなので、今日は光栄です。

Celeina:ありがとうございます! 普段、生活の中でJ-WAVEを聞いてくださっているんですか?

安藤:オフィスでずっとJ-WAVEが流れています。

Celeina:嬉しいです。さあ、そして気になるのが、建築構造家というご職業です。建築家とはまた異なる職業なんでしょうか?

安藤:はい。建物を設計する時には、建築家と言われる方の建築の設計と、僕がやっている構造設計という分野、あとは設備の設計という3つの専門分野の人が1つの建物を設計しているんですね。ファッションデザイナーとパタンナーが一緒に服を作るのと同じように、技術的な面を構造設計者が設計するんです。なので、僕は構造家と名乗っています。

Celeina:なるほど。

タカノ:技術的な面というのは、どういう感じなんですか?

安藤:具体的に言うと、建物の見た目ではなくて、安全性などを数字で証明するみたいなお仕事なんですよ。 ただ、これを一歩前進させると、建物の重さとか力を理解しているので、建物をデザインすることができるというのが、僕の仕事の1番面白いポイントなんです。

タカノ:面白いですね。僕は音楽を作る時に、よくエンジニアの方と組んでやったりとかするんですが、そういった感じでしょうか。

安藤:まさにそれと似た形です。

タカノ:なるほど! 僕の知らない世界でした。すごく奥が深いですね。

同姓の建築家・安藤忠雄に憧れて建築業界を志す

Celeina:そもそも安藤さんが建築構造家を目指したきっかけはなんだったんでしょうか?

安藤:10代の頃、海外に住みたかったので、メイクアップアーティストを目指して美容学校で学んでいたんです。でも、途中でちょっとこれじゃないのかなという気もして。 僕は出身が大阪なんですけど、大阪出身で名字が「安藤」の有名な建築家の方に、何となく憧れていたんです。 

Celeina:安藤忠雄さんですね(笑)。

安藤:そうです(笑)。ただ、建築の勉強をすると言っても何からしたらしたらいいのかわからないので、一旦旅に出てみようと思ったんです。それでアジア放浪の旅に出た時に、僕の師匠になる方のお子さんとお知り合いになって、日本に帰ってきてすぐ門を叩いたんです。

タカノ:すごい! 面白いですね。寄り道をしているようで、実は近道だったみたいなことでしょうか。

安藤:そうですね。ただ、大学院を卒業してやるような仕事なので、すごく勉強しました。

Celeina:大学院を卒業していなくても、ご自身で勉強して、必要な資格が取れるんですか?

安藤:一応法律的には取れるようになっているんですが、15年くらいの長いキャリアが必要になるんです。

タカノ:お友達のお父さんが雇ってくれたみたいなことですよね?

安藤:簡単に言うとそうです。

タカノ:すごく運命的な出会いですね。

安藤:そうですね。運命はちゃんと拾っていくべきだなと本当に思いました。

Celeina:そして2015年には、「AIG(ANDO Imagineering Group)」という構造設計事務所を設立されたということで。この設計事務所には、建築構造家さんが在籍されているんですか?

安藤:あと建築家も在籍しています。

Celeina:そうなんですね。それぞれがコラボレーションして、建物を作っていくという。

タカノ:こちらの事務所でJ-WAVEを聞いていただいているんですか?

安藤:もうそれこそ、修行を始めた頃から聞いています。ずっと事務所で流れていたので。

タカノ:ということは、今も事務所の方が聞いてくれている?

安藤:もちろんです。

タカノ:嬉しいですね。安藤さん出ていらっしゃいますよ!

建築構造家として携わった、全国的にも珍しい木造3階建ての学校が4月に開校予定

Celeina:そんな「AIG」ですけれども、建築構造家として携わった建物がこの春出来上がるんだとか。これはどんな建物なんですか?

安藤:全国的には珍しいんですが、青森県六戸町に、木造の3階建ての学校を施工しているところなんです。9年制の義務教育学校なんですが、この仕事をここ2年くらい本当に一生懸命やっていて、今ここまできました。

タカノ:すごいですね。iPadで資料を見せていただいております。

Celeina:今さらっとおっしゃいましたけれども、木造3階建ての、小中学校が合体した校舎ということですよね。どれくらいの広さがあるんですか?

安藤:1万6000平米の広さがあります。めちゃめちゃ広いですね。

タカノ:写真を見ると、天井にも木材が模様のように張り巡らされていて、すごくおしゃれですね。

安藤:六戸町なので、六角形を多用しています。

タカノ:なるほど! スタイリッシュだけど、ぬくもりがあっていいですね。

安藤:学校って鉄筋コンクリートのイメージが強いと思うんですけど、やっぱり木造の学校の方が使っていて気持ちがいいのではないかということで。今回は青森県産の木を徹底的に使用して、通ってくれる子供たちに木を感じてもらえるような構造を心がけて設計しました。

Celeina:素敵です。

タカノ:青森県の木材を使用したということで、設計する際や、このプロジェクトが始まる際に、気をつけた点はありますか?

安藤:まず、我々の仕事は安心、安全なものを作る、というのが第一義なんですけど、やっぱり9年間通った学生の人たちが「卒業してよかったな」と思ってもらえるような空間を作るということを心がけて設計していました。

タカノ:いいですね。僕もこの学校で過ごしたかったです。

安藤:僕も正直過ごしたいです。 それくらいのものを作ったと思っています。

タカノ:この春開校ですもんね。ここから巣立っていった生徒たちが校舎を思い出すわけですよ。

Celeina:木の香りで学生生活のことを思い出すという。

安藤:本当に木の香りがするんですよ。素晴らしいと思います。

Celeina:これからも安藤さんのチャレンジを応援しております。

安藤:ぜひよろしくお願いします。僕もJ-WAVEを聞き続けます。

タカノ:ありがとうございます。安藤さんのお仕事はホームページでチェックできますかね?

安藤:はい、見ていただくことが可能です。

Celeina:さて「FIST BUMP」、グータッチで繋ぐ友達の輪ということでお友達を紹介してもらっていますが、どんな方を紹介してくれますか?

安藤:アートディレクターの中田嘉生さんという方をご紹介します。1年くらい前に、この番組でタコスのレストランを取り上げてもらっているんですけど、そのお店をやられている方です。

タカノ:そんな繋がりがあるんですね!

安藤:あとは、僕たちの事務所の周りのデザインなどを一緒にしてもらっている友人でもあります。

Celeina:楽しみですね。「FIST BUMP」、本日は建築構造家の安藤耕作さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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