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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

アートディレクターの中田嘉生は、「ブランド」を世の中に伝えるために世界観を創り上げる

2025.3.3

#ART

グータッチでつなぐ友達の輪!ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

2月12日は、建築構造家の安藤耕作さんからの紹介で、アートディレクターの中田嘉生さんが登場。デザインを手掛けた、オーラルケアブランド「SWAG」の立ち上げから制作までの経緯のほか、「居酒屋以上クラブ未満の立ち飲み屋」をコンセプトに一昨年オープンした、飲食店「ストップザシーズンインザサン」についても伺いました。

オーラルケアブランド「SWAG」のブランディングデザインを担当

Celeina(MC):まずは中田さんのプロフィールをご紹介します。中田さんは1983年生まれで、2013年、30歳のときに「terminal Inc.」を設立されました。企業や商業施設のブランディングをはじめ、広告などのアートディレクション、グラフィックデザイン、WEBデザイン、映像制作など、多岐にわたるデザイン業務を手がけていらっしゃいます。

タカノ(MC):最近の具体的な事例について伺いたいのですが、直近ではオーラルケアブランド「SWAG」のデザインを担当されたそうですね。

中田:はい。僕はデザインの中でも、コミュニケーションデザインの仕事をしています。優れた商品があったとしても、それだけでは多くの人に認知されず、購入してもらえないんです。クライアントと共にブランドの世界観を創り上げ、世の中のみなさまに知っていただき、興味を持っていただくためのサポートをしています。

「SWAG」は、コロナ禍において自身の口臭を意識する機会が増えたことをきっかけに誕生したブランドです。僕自身も試したときに、そのフレーバーの爽やかさに感銘を受けたんです。ただ単に口臭を解消するだけではなく、使用した人が爽快感を得られるようなブランドになると良いなと考えてデザインしました。

Celeina:私も「SWAG」の舌磨きクリーナーを愛用しているのですが、ミントグリーンがアクセントになったパッケージが魅力的で、デザインがとても大好きなんです。ロゴのデザインも洗練されていて、日本発のブランドでありながら、海外ブランドのような雰囲気のあるデザインが気に入って手に取ったのがきっかけですが、機能性も素晴らしくて何度もリピート購入しています。

タカノ:ウェブサイトでビジュアルを拝見しましたが、まるでファッションブランドのような雰囲気ですね。オーラルケア用品とは思えないほど洗練されています。

Celeina:ブランドのビジュアルには男性の笑顔と輝く歯が印象的な写真や、餃子などの食事を楽しむシーンなど、口臭にまつわる要素が取り入れられていて、こうした細部にまでこだわってデザインされている点が伝わってきます。

ブランディングデザインは、ブランドが提供する価値や世界観を連想することから始まる

タカノ:ブランディングデザインにおいて、最初のステップとしてはどのようなアプローチを取られるのでしょうか?

中田:まずは、ブランドが提供する価値や世界観を連想しながら構想を練ります。例えば「SWAG」の場合、手にとっていただくお客様に爽快感を感じてもらうことが重要でしたので、西海岸のスケーターやサーファーが持つ、ヘルシーで伸びやかなムードを取り入れられたらな、ということから始まりました。僕はスケートボードの経験はありませんし、西海岸にも行ったことはないのですが、そうしたカルチャーが好きなこともあって、ブランドの世界観に取り入れました。

ブランドカラーとしては、西海岸にあるプールの色をイメージした爽やかなカラーを選定し、ロゴデザインも息の流れをイメージした曲線的なデザインにしました。大枠のコンセプトを確立した後、実際の売り場やECサイトなど、ブランドが世の中に接するすべてのタッチポイントを1つずつ丁寧に作り上げていきました。

Celeina:私が感覚的に良いなと感じていた要素には、しっかりとしたデザインの意図があったのですね。

中田:それがきちんと伝わっていたのは嬉しいですね。

タカノ:ウェブサイトを見ると、Tシャツやバケットハットなどのアパレルグッズも展開されているんですね。

Celeina:スケートボードのウィールなども掲載されていますね。

中田:実際に販売しているのはTシャツのみで、ウィールは販売していないのですが、ブランドの世界観を形成するために、こういった要素を取り入れているんです。

タカノ:単なる商品開発ではなく、総合的なカルチャーとしてブランドを確立されているんですね。

Celeina:デザインにはどれくらいの期間をかけて取り組まれたのでしょうか?

中田:「SWAG」はまだ立ち上げから2年のブランドなので、ちょうど2年前からデザインを検討し始めました。

タカノ:皆さんにもぜひウェブサイトをご覧いただきたいですね。

「居酒屋以上クラブ未満の立ち飲み屋」をコンセプトに飲食店をオープン

タカノ:そして中田さんは一昨年、飲食店「ストップザシーズンインザサン」をオープンされています。以前、『GRAND MARQUEE』でも取り上げましたし、僕自身も伺ったことがあるのですが、非常に雰囲気の良いお店でした。場所は原宿駅の近くですよね?

中田:駅のすぐ近くの「アットコスメ」の真裏で、「I’m donut ?」を曲がったところにあります。

タカノ:立地も良くて雰囲気も素敵でした。どのようなコンセプトのお店なのでしょうか?

中田:「居酒屋以上クラブ未満の立ち飲み屋」をコンセプトにしています。僕自身、クラブ業界に関わっていた時期があって、フライヤーのデザインなどを手がけていたんです。音楽やクラブの雰囲気が今でも好きなんですが、年齢を重ねると、クラブに行くのに疲れたり、夜は寝たいな、とか思って少し億劫になることもありますよね。そこで、40代くらいの大人が気軽に音楽を聴きながらお酒を楽しめる場所を作りたいと考えて、このお店を立ち上げました。

Celeina:中田さんご自身が店内のインテリアデザインやイメージ作りにも関わられたのですね。

中田:はい。ぜひ一度お越しください。

Celeina:さて「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪、ということでお友達を紹介してもらっていますが、どんな方を紹介してくれますか?

中田:クリエイターの上柿琢さんをご紹介します。「SWAG」のブランドプロデューサーであり、「ストップザシーズンインザサン」の共同オーナーでもある、僕の地元の練馬を代表するクリエイターです。

Celeina:ありがとうございます。「FIST BUMP」、本日はアートディレクターの中田嘉生さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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