グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
12月16日は、番組からの推薦で、お粥研究家の鈴木かゆさんが登場。お粥に心を奪われたきっかけや、1000種類以上ある中から選りすぐりのお粥を掲載したレシピ本『ととのうおかゆ365日』の魅力、発想が豊かな海外のお粥についても伺いました。
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「お粥は愛」。毎朝食べるほど夢中になったお粥との出会い
レイラ(MC):お名前で「かゆさん」という方に初めてお会いしました。
鈴木:お粥が好きすぎて名乗っちゃいました(笑)。
レイラ:お粥研究家でいらっしゃいますもんね。
鈴木:そうです。お粥の研究をしていて、世界各国色々な郷土料理のヒントを得て、毎朝お粥を作って、そのレシピを皆さんにご紹介しています。
レイラ:私もお粥は好きですけど、毎朝は食べないですね。
鈴木:そうですよね。これでも我慢していて、本当は3食食べたいんですけど、痩せちゃうので、朝だけって決めて毎朝の楽しみにしています。
レイラ:日本だと体にとってもいいもので、風邪を引いたときに食べて体力を回復してくみたいなイメージがあるんですけど、かゆさんがお粥に夢中になったきっかけは何だったんですか?
鈴木:きっかけはコロナ禍でした。世界が不安で人生が不安で、どうやってこの毎日を乗り越えていこうと思ったときに、ある日お粥を作ったんです。お米の甘いふわっとした香りが立ち込めたときに、ボロボロ涙が出てきちゃって。私は今、お粥を待っていたんだという気持ちになったんです。
レイラ:それは自分の体にいいことをして、セルフケアをしたということでしょうか?
鈴木:仰るとおりです。自分で自分を労わっている手応えで、急激に幸せに包まれました。そこからすっかりお粥沼にハマり、現在に至ります。
タカノ(MC):辛いときに寄り添ってくれる存在なんですね。
鈴木:そうですね。
レイラ:誰でも1回は風邪を引いて寝込んでいるときに、家族が作ってくれたお粥を食べて泣いたことはあるでしょう。誰かに労わってもらうっていうことをお粥が体現していますよね。
鈴木:お粥は愛です。
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優しい味だけではない、ウニを乗せたロックなお粥も考案
タカノ:ひとつ気になる点があって、お粥ってすごく優しい味じゃないですか。飽きないですか?
鈴木:お粥は飽きません。今日はミルク粥にウニを入れて、ウニミルク粥を作ったんですよ。ウニを混ぜ込んで、さらに上にウニを乗せた、ダブルウニですね。黒胡椒をかけたグルメなお粥です。これを食べて今日は張り切って頑張ろうと思いました。
レイラ:特別な日にはそういうお粥もあるんですね。
タカノ:色々なアレンジをたくさんされているんですね。
鈴木:そうなんです。すごくシンプルなものも好きですし、こういうロックな元気の出るお粥もとても好きですね。
タカノ:ウニはロックなんですね。
鈴木:ロックですね。
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体にぴったりなものを選ぶことが、お粥でととのうということ
レイラ:そんなかゆさんのお粥への愛が1冊の本になっておりまして、7月にKADOKAWAから『ととのうおかゆ365日』を出版されています。365日と銘打っていますから、お粥のレシピも365種類が載っているんですか?
鈴木:そうです。

タカノ:お粥でそんなに作れるんですか?
鈴木:はい。1000種類以上あって、その中からどの子を選ぼうというのが苦しかったです。ここに残っているのは選抜メンバーなので、みんな自慢の子たちですね。
レイラ:日付ごとにお粥が紹介されているんです。例えば2月25日はミルク粥って書いてあるんです。ちなみに今日は12月16日なんですが、茶粥です。
鈴木:忘年会の翌朝はサラっと食べられるように、と思って茶粥にしました。
レイラ:なるほど。忘年会シーズンですもんね。
鈴木:茶粥って和歌山とか奈良の郷土料理で、向こうでは「おかいさん」と呼ばれているんです。それくらい身近なもので、サラサラ食べられて、香ばしい香りがやみつきになります。
レイラ:お粥はととのうんですね。
タカノ:ととのうって、サウナと謎かけ以外で使うことないんですけど、お粥でととのうってどういう感覚なんですか?
鈴木:それこそ忘年会の次の日の朝に、味噌汁を飲んだときにキマったなって感覚ありませんか?
レイラ:五臓六腑に染み渡る感覚ですね。
鈴木:私の体感なんですけど、「これこれ! これが食べたかったの!」というあの手応えが、お粥に起きるんですよ。今日食べたいお粥に出会える率がすごく高くて。お粥ってしょっぱいものも甘いものもあるので、その中から今日食べたいお粥を選んで作って食べると「あ、これ私が食べたかったやつ!」という感じで、キマったなと思えるんです。
レイラ:体にぴったりなお粥を選ぶんですね。それこそ365種類のレシピがあるので、日付で見ていってもいいし、「今日はどうしようかな? 何が合うかな?」と考えるのもいいですよね。
鈴木:そうですね。選ぶのも楽しいし、作っている過程も癒されて、食べた後には「キマった!」と元気になれます。
タカノ:いいですね、お粥でととのう。