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写真家とは別の形で世に出るために考えた、お笑い芸人の道
Celeina:それで写真家として軌道に乗りかけていたのに、お笑いの道に行かれたのはすごく意外ですね。
松本:確かに、今考えると何をしているんだって感じですよね。2006年くらいまでがアート写真ブームで、例えばキヤノンのコンテストだったら、キヤノンの本社の倉庫が写真作品で埋まるぐらい応募数があったんです。それを見たときに、ずっと写真を続けていくにしても、何十万点ってある中から自分が選ばれる確率って何%なんだろうと思ってしまって。別の形で世に出るためにはどうしたらいいのかと考えて、苦肉の策で出したのがお笑い芸人だったんです。全然違うところから攻めていかないと、と思っていました。
Celeina:いいですね。そうやって常に挑戦し続ける姿勢は素晴らしいですね。
タカノ:写真とお笑いは繋がりそうな気もしますし。
松本:そうですね。写真を1個の小さな枠だとしたら、お笑いは芸能だと考えたときに大きい枠じゃないですか。もしお笑いで成功することができれば、その分、写真に戻ってくることだってすぐに可能だと思ったんです。でもやっぱり、写真の世界には血反吐はいて頑張っている方がいらっしゃるので、それはもう本当に浅い考え方だったなと思いますね。
タカノ:いろんな経験がきっと今に繋がっているのは間違いないですよね。
松本:どうかしら(笑)。