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2ヶ月で10万字を執筆し、コロナ禍でZINE『T.M.I』を創刊
タカノ:そもそも作家活動はいつ頃からなぜ始めたのですか?
山塚:一番初めに新人賞に投稿し始めたのが、26歳ぐらいの時ですね。
タカノ:新人賞というのは、小説の新人賞ですか?
山塚:はい。本屋へ行ったら、ライトノベルの新人賞のポスターが貼ってあって、そこに賞金300万円と書いていたので、「俺、300万取れるかも」と思って書いてみたんです。その賞には落ちましたが、3つ目ぐらいで賞をいただいたので、そこから、あれよあれよといううちに、現在に至ります。
タカノ:もともとライトノベルを書かれていたんですね。
山塚:そうですね。広義でのエンタメ系の小説を書いていました。
Celeina:東京へ上京したのはいつ頃ですか?
山塚:東京には2020年に来ました。上京して速攻、コロナ禍の緊急事態宣言に入り、なかなか仕事もなかったので、自分でZINEを作ったんです。
タカノ:それが『T.M.I』ですか?
山塚:そうです。
Celeina:その『T.M.I』を、以前タカノさんに見せていただきました。良い意味で問題作ですよね(笑)。
タカノ:そうなんですよ。わかる世代の方もいるかもしれませんが、昔の『Quick Japan』の匂いがするというか。
山塚:まさにそうです。めっちゃ意識しています。
タカノ:サブカルの空気を感じます。リキマルさんの文章はもちろん、他の方の文章も掲載されているんですか?
山塚:テキストは僕1人で書いています。漫画の作画や写真は友達がやっていますが、ここに載っている文字情報はすべて僕ですね。
Celeina:すごいボリュームですが、制作にはどれくらいの期間がかかったんですか?
山塚:僕はめちゃくちゃストックがあるので、文章は2ヶ月ぐらいで10万字ぐらい書きました。でも本を作るのってレイアウトとかデザインに時間がかかるんですよね。
Celeina:ちょっと待ってください。タカノさん、2ヶ月で10万字って書けるものなんですか?
タカノ:僕は小説を0から書くとなると、1ヶ月に1万5000~2万字が限界なので、2ヶ月で10万字はめっちゃすごいです。しかも書いている内容は、我々が知らない世界を深く掘り下げていて、ラジオでは言えないような内容も含まれていたりしますしね(笑)。掲載されているCDレビューも、リキマルさんの視点と切り口で書かれていますよね。音楽やカルチャーの知識がすごいです。
Celeina:読み応えがすごくありますよね。現在も『T.M.I』は販売されていますか?
山塚:1号は4刷くらいしてすべて売り切れてしまいましたが、2号はまだ売っています。