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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

Z世代の川柳作家・暮田真名は、日常に潜む違和感のある言葉を見つけて現代川柳にする

2024.9.10

#BOOK

川柳の解釈を自由に語り合う句会を開催

Celeina:この「OD寿司」は、お寿司を食べている時に書いたものなんですか?

暮田:いいえ、大学の授業中に書きました(笑)。

タカノ:通われていた大学は、川柳と関係があるんですか?

暮田:一応、文学部でした。

Celeina:言葉には触れてらっしゃったんですね。

タカノ:ちなみに川柳との出会いはどんなところから?

暮田:もともと中高生の頃から短歌を読むことが好きだったので、大学に入って短歌サークルに入りました。でも、「短歌って長いな」と思っていて。そこで「俳句はどう?」と勧めていただいたので、俳句をやってみたんですが、難しかったので、何のルールもない川柳に流れ着いた感じです。

タカノ:俳句の場合は季語を入れないといけないんですよね?

暮田:そうですね。それが主流なので覚えることが多く、お勉強の要素が強いかなと感じています。私は勉強が好きじゃないので、川柳に流れ着きました。

Celeina:でも、もともと言葉に触れる機会があったからこそ、今は現代川柳をされているんですよね?

暮田:はい。本を読むことは好きでした。

タカノ:そもそも現代川柳というのは、575のリズムは決まっていますが字余りなどもOKで、何を述べてもいいんですよね?

暮田:575のリズムがあれば、字余りでも字足らずでもいいですし、何を言っても大丈夫です。

タカノ:無差別級デスマッチみたいな、何でもありの世界ですね(笑)。

Celeina:川柳の世界は敷居が高いイメージがありますが、実際はどういった雰囲気なんでしょうか?

暮田:敷居は全然高くないです。ただ、年齢層が高めだったりするので、情報などがネットの世界に現れてこないため、もしかしたら調べることが大変かもしれません。だから、私がXで「こういうことをやっていますよ」とお知らせしているので、ぜひ参加していただけたらと思います。やっている方々は皆さんとても優しいし、ウェルカムです!

Celeina:『GRAND MARQUEE』リスナーの中にもすごく川柳がお上手な方がたくさんいらっしゃったので、ぜひ参加してもらいたいですね。

タカノ:自由な発想の素晴らしい作品がいっぱいでしたね。英語だけで書いてきた方もいらっしゃいました。

暮田:すごい! 現代川柳は英語でもいいんですよ。

タカノ:その川柳をCeleinaさんに英語の正しい発音で読んでもらったら、575のリズムになっていたので、興味深かったです。

Celeina:暮田さんは句会も主催されているそうですが、句会とはどんなものなのでしょうか?

暮田:句会は、先ほどの「OD寿司」みたいな句を持ち寄って、「ねえ、これってどういう意味?」「私はこれいいって思ったけど、どこがいいんだろう?」みたいなことを皆で考える会です。

タカノ:川柳の意味を作者に尋ねるのはOKなんですか?

暮田:はい。句会自体は、川柳の作者が誰か分からない状態でやるんですけど、 終わった後に、「これはどういう意味だったんですか?」と質問することは大丈夫です。

Celeina:作者が分からない状態というのは、その場で匿名で書くんですか?

暮田:考えてきた川柳を、誰が書いたか分からないように紙に書くんですよ。その紙を並べて、作品だけを見られるフェアな状態にして、どれが心に刺さったのかという。

タカノ:めっちゃ面白いです。例えばアルマジロだったら、「飼い慣らされたアルマジロってなんだろうね」というところから始まって、「アルマジロって、丸くなったりするんだっけ?」「ウロコがあるよね」「飼い慣らされているということは、懐いてくれているから、すごく身近な存在なのかな」「でもお寿司って敷居が高かったりするし」「レア感もあるのかな」みたいな、そういう会話を句会でするのでしょうか?

暮田:そうです。タカノさんは、明日から句会に参加できます!

タカノ:参加したいです!

Celeina:いいですね。句会の情報などは、暮田さんのXをチェックしたらよいのでしょうか?

暮田:はい。毎月第3水曜日に、荻窪の「kokera」で『水曜日のこんとん』という句会を開催しております。

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