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曲を作るときは作詞から始める
タカノ:曲はいつもどうやって作っているんですか?
水上:私は詞が先のタイプなんですよ。
タカノ:ちょっと珍しいですよね。
水上:日頃の自分の泣き言とか、生きていてつらつら思うことなんかを、基本的には歌詞に起こしています。
タカノ:泣き言というのは、自分が感じた実体験ですか?
水上:そうですね、実体験の泣き言だったり、ヘイトなんかもあります。色々自分の中で消化しきれなかったことを曲にすることが多いです。最近はDTMをすごく頑張っているので、ドラム、ベース、ギター、ボーカルまで入れた簡単なアレンジをまず自分で作って、みんなに投げてみます。そこで選曲されたものを前作からついているアレンジャーさんに投げて、戻ってきたものに岡田がギターをつけて、レコーディングに行くという作り方になっています。
タカノ:詞が先って難しそうな印象があります。
水上:よく言われるんですけど、メロがあった上に歌詞をつけると、パズルゲームみたいな感覚になってしまうんです。「ことばのパズル もじぴったん」をやっているような気持ちになって(笑)。
Celeina:タカノさんも歌詞を書かれることが多いですよね?
タカノ:僕は完全にメロ先ですね。
水上:そうなんですね!
タカノ:自分の曲を作る時もそうだし、案件で作詞をする時もやっぱり先にあるメロディーに当てはめていきます。パズルゲームみたいな感覚は共感できますね。
水上:本当は5音だけどここは2文字詰めて6文字にするか……とか調整が必要ですよね。あと頭の母音が「あ」になるようにしたいと思った時に、歌詞が先だと当てはめやすいけれど、メロが先にあると「あ」の音よりも「い」とか口を横に開く母音にした方が高い音は出しやすいな……と色々考えてしまいます。ボーカルならではの、こうしたいな、みたいな気持ちとかも出てきちゃうんです。なので、先に世界観が決まっている詞先の方がやりやすいんですよね。
タカノ:このやり方が、なきごとたらしめているのかもしれないですよね。