グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
8月7日はMountain States Tokyoのストーリークリエイターで、高尾山の麓で山の家「TAKAO MOUTAIN HOUSE」をプロデュースする引地央行さんが登場。日本の山にフォーカスしたきっかけや山の魅力について伺いました。
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山側のカルチャーを発信する
Celeina(MC):まずはプロフィールをご紹介させていただきます。前職はビーチカルチャーを発信するGREENROOM。そして2019年の独立後に立ち上げたのが、「生活の中に山側の美しい風景を」を理念にしたMountain States Tokyo。現在は山側の湘南化を目指して、山側の新しい価値を探し日々活動されています。そして今年はPARKS PROJECT JAPANのブランドマネージャーにも就任され、国立公園の保護にも力を注がれています。
タカノ(MC):「山側の湘南化」とは、どういうことでしょうか?
引地:これは人にお伝えするときの例えなんですけど、湘南とか「海に行こう」と言ったときに、9割の人は海に入ることが目的ではなくて。
Celeina:言われてみれば、ちょっとわかります。
引地:実際に海という場所はロケーション価値が非常に高いので、そこで過ごすカルチャーが根付いていると思うんです。でも「山に行こうよ」と言った人の9割ぐらいは、山登りを目的にしている現状があると思っていまして。
タカノ:山を見ながら音楽を聴いて、お酒を飲むとか、あんまりないですもんね。
引地:そうですね。逆に言えば、山に登らないなら行かない、そういう選択肢になってきている。湘南とか海側のカルチャーやライフスタイルが生まれるような余白が、山側にもあったらいいなと思って活動しています。
タカノ:これは今まで気づかなかった視点ですね。実際に引地さんがやられていることは、どんなことなんですか?
引地:最初は海側によくある、ロケーションを眺めるっていう意味で写真とかのアートがあったんです。なので、スタートとして「山側のアート作り」を始めました。
タカノ:山側のアート?
引地:部屋とかお店とかに、山側の風景をアートとして飾っていけたらなっていうのが最初に始めたプロジェクトです。
Celeina:言われてみれば、山は土と緑だけじゃなくて、お花もあれば、川という水の要素もあればで、いろんなカラーがありますもんね。
引地:そうですね。飾ってみると窓の外を見ているような感じで楽しめるかなと思っています。
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海の家ならぬ山の家
Celeina:引地さんが山に惹きつけられたきっかけは何だったんですか?
引地:僕は最初にGREENROOMという会社で、海側の方でいろいろ活動していたんですけど、元々自然が好きだったんですよ。GREENROOMをやめて山側に来たときにギャップを感じたので、そこで山側も海側のように開かれていったら面白いのかなと思って始めました。
Celeina:そして海の家ならぬ「山の家」を作られた。
引地:海に行ったときは海の家があったんですけど、山側にはなかなか山の家というものがなくて。山小屋はあるんですけども。
タカノ:機能的に違いますもんね。
引地:そうですね。なので、もっと山が楽しくなるような機能だったり、コミュニケーションが取れたりするような場所を作れないかなということで、去年10月に高尾山の麓にTAKAO MOUTAIN HOUSEをプロデュースしてオープンしました。
タカノ:偶然なんですけど、今週末に高尾山に登るんですよ。これはもう行くしかないですね。
引地:高尾山口駅からすぐの登山口の目の前にあるので、ぜひ遊びに来てください。
タカノ:TAKAO MOUTAIN HOUSEには、どういうものがあるんですか?
引地:アウトドアブランドのSalomonさんのショップがあったり、デッキテラスとカフェスタンドもあります。
Celeina:コーヒーなんかも楽しんじゃって。
タカノ:登る前と登った後、どっちも寄りたい。
引地:高尾山に登る前にハンドドリップのコーヒーを飲んで、帰りにクラフトビールを飲んで電車で帰るというコンセプトです。
Celeina:最高のコースじゃないですか。充実しちゃいますね。私は山にあんまり行かないのでわからないんですけど、今の時期は暑いですか?
引地:高尾山は標高599mしかないので暑いは暑いんですけど、小川が流れているコースとか、涼しく登れるルートもありますよ。
Celeina:なるほど、いいですね!
引地:実は高尾山は、世界一登山者数が多い山なんです。
タカノ・Celeina:そうなんですか!
Celeina:何でそんなに人が多いんですか?
引地:それはやっぱり、改札を出て5分で登山口に着いて、しかも新宿駅から1時間ほどで行けてしまうので。そんな山は世界中どこにもないんじゃないかなっていうところですね。ぜひ行ってみてください。
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登山だけではない山側の選択肢
タカノ:引地さんの思い出の山はありますか?
引地:僕も谷川岳とか燕岳とか登ってはいるんですけど、釣りとかキャンプとかスノーボードとか、そんなに登山にフォーカスしているわけじゃないんですよ。
Celeina:なるほど。山のレジャーっていうところが。
引地:そうですね。もしくはそこで過ごしたり、川遊びしたり、そういうこと自体が好きなので。
Celeina:そういう見方をしたことなかったです。山で遊びたくなってきました。
タカノ:山に登るだけじゃなくて、自然を楽しむ過ごし方があるんだなと感じました。引地さんは生まれが西東京なんですよね?
引地:そうですね。生まれ育ったのが東京の山側にある日野という場所で、幼少期から高尾山とか秋川渓谷とか奥多摩とかで遊んでいたんです。移住者が非常に多かったり、企業が進出したりする海側の栄えているカルチャーから、山側に戻ってきたときにギャップを感じて。山側もカルチャーとしていろんな選択肢が増えていって、ビーチのような余白が作れたら面白いなと思っています。
タカノ:山側のカルチャーも盛り上がっていくといいですよね。では、ここで1曲いきたいんですけど、引地さんにこの時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでもらいました。どんな曲でしょうか?
引地:ForesterというLAを拠点に活動しているアーティストなんですけど、名前の通り自然からインスピレーションをもらって曲作りをしていて。インディーフォークみたいなジャンルとエレクトロミュージックが合わさったすごく気持ちがいい曲です。Foresterの“Neon Lights” 。