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イベントが提示する、子どもと音楽の混ざり方
そして、ラストのOGRE YOU ASSHOLE。バンドの登場を待つ間に気がついたのは、客席に子どもたちの姿が多いこと。そういえば、入り口でノイズキャンセリングヘッドホンをレンタルしていたっけ。子どもたちの反応はいつでも興味深い。「子どもらしい音楽」とよくいうけれど、ある意味、ノイズや電子音にもっともダイレクトに反応できるのは、まだ何色にも染められていない子どもの感覚だ。アニメの主題歌やゲーム音楽を聴いていれば、びっくりするくらい情報量の多い歌詞や楽曲の難解な展開をすべて受け止めるのも彼らだ。だから、今日このフェスにいる子どもたちは、変わった子どもというより、全感覚で音楽を楽しむ機会を楽しんでいるとも思える。ステージ脇やセットの後ろにまわりこんだ子どもたちが踊る姿がかわいらしいし愛おしい。「子どもはあっちのチャイルドスペースで遊んでおいで」とは違うこの混ざり方は、別のアイデアの提示になると思う。
