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アジアシーンの今を見渡すラインナップ
『DEFOAMAT』のラインナップを駆け足でご紹介しよう。まず注目したいのが韓国のLEENALCHI(イナルチ)である。朝鮮半島の口承文芸 / 民俗芸能であるパンソリをモチーフとしながら、ニューウェイブ / ディスコ的なバンドアレンジを聴かせる、韓国インディーのトップランナーだ。彼らは昨年も来日公演を行い、大きな話題を集めたが、待望の再来日となる。

チェンマイ出身のYONLAPA(ヨンラパ)、バンコクのSoft Pine(ソフトパイン)という、近年活況を呈するタイのインディーシーンを代表する2バンドも出演。彼らはたびたび来日公演を行なっており、日本にも熱心なファンが存在する。洗練されたインディーポップからはタイインディーシーンの充実ぶりも伝わるはずだ。

日本勢もなかなか豪華な顔ぶれだ。いまや欧米でも高い人気を誇る民謡クルセイダーズ、台湾や中国、韓国でもライブを重ねる寺尾紗穂、バリ島の伝統音楽や影絵をモチーフにしながら他に類を見ない土着音楽を奏でる滞空時間、台湾やシンガポールのフェスも賑わせる沖縄のHOME、注目の若手レゲエバンドであるASOUND、湘南育ちのシンガーソングライターのさらさ、そしてアジア各地のアーティストと交流を重ねるVIDEOTAPEMUSIC。まさにアジアの「オルタナティブ」を体現する顔ぶれといえるだろう。


また、韓国と日本のインディーシーンの架け橋となる活動を続けてきたDJ YESYESことパク・ダハムも出演する。韓国インディーの伝説的ドキュメンタリー映画『Party 51』(2013年)でも重要人物のひとりとして描かれ、近年はDJとしても活動の幅を広げている彼の破天荒なプレイは必見だ。

そのパク・ダハムとも交流の深いSOI48率いるOMK、バンコクに長年住んだ経験を持つMOOLA、そして筆者もDJとして出演させていただく。いずれも何らかの形でアジア各地のシーンと関わってきた人物ばかりである。
