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アカデミー賞で話題の山崎エマ監督と金川雄策が、日本発ドキュメンタリーの未来を語る

2025.4.10

#MOVIE

「ドキュメンタリーを学んでも、発表する場所がなかった」(金川)

─ドキュメンタリー映画はまだまだ日本では浸透していないというお話でしたが、お二人はなぜそこを目指したのですか?

金川:元々は新聞社で報道カメラマンをやっていたのですが、インターネットでの発信が増えるに伴い、動画撮影を任されることも増えていきました。社内で映像報道部門が立ち上がったりする中で、情報をより早く、わかりやすく伝えることに重点が置かれるニュースの限界を感じ、きちんとドキュメンタリーについて学びたいと思ってニューヨークフィルムアカデミーに留学し、一からドキュメンタリーを学びました。

金川雄策(かながわ ゆうさく)
全国紙の報道カメラマンとして活躍の後、2004年より映像報道記者として、東日本大震災、熊本地震、パリ同時多発テロ事件、ブラジル・リオパラリンピックなど国内外の現場で取材。NY でドキュメンタリーフィルムメイキングを学ぶ。17年にヤフー(現・LINEヤフー)へ入社し、「Yahoo! JAPANクリエイターズプログラム」(現「Yahoo!ニュース エキスパート」)や映像ドキュメンタリーのプラットフォーム、中高生向けのドキュメンタリー教材「探究ステップゼロ」等の立ち上げを主導。22年、ドキュメンタリーの教科書を作りたいと『ドキュメンタリー・マスタークラス』を玄光社から出版。特定非営利活動法人Tokyo Docs 理事・一般社団法人 デジタルジャーナリスト育成機構 理事。現在は、「Yahoo!ニュース ドキュメンタリー」 チーフ・プロデューサーとして従事。

金川:ところが、いざ帰国してみるとドキュメンタリーを学んでも発表する場所がなかったんですよ。日本のドキュメンタリー制作者の多くは制作会社に所属していて、普段はスタジオ番組などを作っているけれども、本当はドキュメンタリーをやりたいというような方がいっぱいいらっしゃる。一方でフリーのドキュメンタリー監督として頑張ってきた方もいて、色んな背景を持つその人たちのためにまずは発信できる場を作ろうと、LINEヤフーでドキュメンタリーのプラットフォームを作りました。

ニューヨークフィルムアカデミー留学時代に南アフリカでドキュメンタリーの撮影をする金川代表

金川:みんなの表現の場所を作るというのが一番の原動力だったので、色々な人たちの希望を聞き取ったりしているうちに、自分の立場に近いのは何か、と当てはめてプロデューサーという肩書きになりました。

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