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テレサ・テンからw.o.d.まで。ジャンルも年代も幅広い楽曲を監督がセレクト
ー作中で歌われる曲は飯塚さんが脚本の内容に合わせて選んでいるんですよね?
飯塚:最近は逆転もしてるんです。なんとなく入れたい曲があって、そこから脚本を書いたり。常日頃「コントと音楽で使いたい曲リスト」を貯めているというか。「この曲はこういうアレンジにしたらいいだろうな」みたいな感じでストックをどんどん増やしてます。こと今回に関しては、完全に選曲が先ですね。
中川:台本よりも先に曲のリストが送られてきたので、そこから「どんなお話になるのかな」と想像しました。
ー今回は開場中のBGMも、飯塚さんが選んだプレイリストが使われます。テレサ・テンからw.o.d.まで、ジャンルも年代も幅広いですよね。
飯塚:登場人物たちがカラオケに行ったらこういう曲を歌うだろうな、というリストとして選びました。自分の親だったら何を歌うか、という想像から広げていって考えましたね。
ー今まで様々な曲を歌われたと思いますが、特に印象に残っているのはどれでしょう?
山中:どれも覚えてますけど、強いて言えば最初に歌ったエレファントカシマシの“今宵の月のように”かなあ。
中川:聡さん、めっちゃかっこよかったです。

山中:僕が高校生だった頃はバンドブームだったから、遊びでやったことはあったですけど、やっぱり本当にプロの人たちの演奏、バスドラのドンドンという音圧の前に立つと歌詞が飛んじゃったりするんですよ。だから準備は入念にしました。
中川:聡さんがマイクスタンドにかける力が強いんでしょうね。歌っている最中に、どんどんスタンドが下がっていくんですよ。それに合わせて聡さんも下がっていって、大股開きになっていって(笑)。

山中:あのときはすごく緊張しましたけど、あれがあったから次がちょっと楽になったような気がします。
中川:僕は太田裕美さんの“木綿のハンカチーフ”ですね。vol.02で足立梨花さんとデュエットさせてもらったんです。高い音を出す必要もあって、ボイストレーニングに通ってすごく練習したのを覚えてます。バンドを背負ったときの声の出し方も、中音と外音の違いも当時はわからなかったから、とにかく一生懸命歌うしかないと。その後の公演のことを考える余裕もなかったし、走り回ったり大声出したりする演技もあったから、喉がやられちゃって最後の回で声が出なくなったんです。足立さんに助けてもらいながら、なんとか歌ったのを覚えてます。それ以来、大好きな曲になりました。