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友達と語り合った、夢という名の「呪い」
タカノ:お手紙の中に「家族に迷惑をかけている、なんの成果も得られない、作品が売れることもない。それでも君は『根拠のない自信』を信じている」とありますけれども、この根拠のない自信を持ち続けられたのは、どうしてなんでしょうか?
Aile The Shota:幼少期の決め付けの延長線ではあるんですけど、やっぱり仲間とか家族とか、一番身近な人たちが褒めてくれたり信じてくれて、それを、プレッシャーも含めて自信に切り替えていましたね。身近にいて、イケてるなと思っているダンサーの友達からの「お前マジで良いよ」みたいな言葉とか。
タカノ:そういう信頼している方々からの言葉って、すごい心強いですよね。そして「君が君自身を尊重して」とあるように、ご自身が大切にされていた自分らしさについて、もし良かったら教えてほしいです。
君のその自信は、実は何一つ間違っていないよ。君が君自身を尊重して、愛して、周りに感謝して、愛して、優しさを忘れずに持って。見えない道をそうやって進んでいくと、光が見える。「根拠のない自信を持てる自分自身」、それこそが根拠だと、言える日が来る。
Aile The Shotaの手紙抜粋(「#あの頃のジブンに届けたいコトバ」presented by FRISK より)
Aile The Shota:自分がカッコ良いと思ったものをブラさないことですかね。流れとか風潮とか同調圧力みたいなものがある中で、違うと思ったことは絶対に曲げないとかは、自分らしさの一つかなと思うんですけど。あと、常に愛を持って生きていこうとする姿勢。それが100点じゃなくても愛を持っていようという考え方は、ここまで続いているので、自分らしさになっているのかなと思います。
タカノ:でも、大事な言葉ですよね。音楽って、どうしても聴いてくれる人がいて成立するもので。そういう方々への感謝とか愛はすごい大事。
Celeina:お手紙の最後の方にある「愛して、周りに感謝して、愛して、優しさを忘れずに持って」っていう1行が、改めてすごい刺さって。優しさって難しいと思うんですよ。褒めてあげるだけが優しさじゃなかったりもするし。向こうからもらうのも、意外と厳しい言葉を受けて、「これは優しくない」って最初は思うけど、回り回って「あれって優しさだったんだ」って気づくこともあるじゃないですか。Shotaさんなりの「優しさ」って、どう考えてらっしゃいますか?
Aile The Shota:考え出したらキリがないじゃないですか。自分が今、この人に対して思っている優しさは、本当に愛なのかエゴなのか考えた上で優しくするのが優しさかなと思いますね。そこに自信を持ってやれたら、十分に優しいと思います。押し付けになりにくいというか、一個クッションを挟めるかなと思うんで。大学時代ぐらいから、そういう考えをするようになりましたね。
タカノ:我々も音楽をやっているので、お手紙の「夢という名の『呪い』」っていう言葉がすごくわかるんですよ。この感覚ありますよね。
Aile The Shota:そうなんですよ。当時。同じように就職しない友達もいたので、3人ぐらいでご飯を食べながらこれからどうしようって喋ってる延長で、「最近、呪いとまで思うようになってきた」って自分が口にしちゃったことを覚えていて。でも、それだけ没頭しているというか。本当にこれしかない、「呪い」っていう自分から発した言葉をすごい覚えていたので、この手紙に組み込んだ感じですね。