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『VIVANT』考察。第2シーズン後半の鍵となるリュウは何を隠しているのか

2026.10.4

#MOVIE

©TBS
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堺雅人主演の日曜劇場『VIVANT』(TBS系)第2シーズンがいよいよラストスパート。

アジア大会による2回の放送休止を経て、11月8日(日)の最終回(第24話)まで6話を残すのみとなった。

中国の裏組織「シンシー」に拘束された黒須(松坂桃李)たち別班員を助けるため、主人公・乃木(堺雅人)のもとには、弟・ノコル(二宮和也)とテント、そして、まさかの復活を遂げた新庄(竜星涼)やチョッキー(タナパック・ジョンジャイパー)も集結。

同じく拘束された野崎(阿部寛)とドラム(富栄ドラム)の狙いも気になる本作の第16話から第18話について、ドラマ・映画レビュアーのuriがレビューする。

※本記事にはドラマの内容に関する記述が含まれます。あらかじめご了承下さい。

『VIVANT』視聴をさらに盛り上げる『悪役会議室』という仕掛け

『VIVANT 悪役会議室』第7回には配膳係・沈(高崎俊吾)も登場©TBS
『VIVANT 悪役会議室』第7回には配膳係・沈(高崎俊吾)も登場©TBS

『VIVANT』第2シーズンが圧倒的な熱量で視聴者を魅了し続けている。第18話までの世帯平均視聴率は全て15%以上をキープしており、TVer再生回数も第11話~13話は3話連続で1,000万回を突破した。さらに、Xでは8週連続で世界トレンド1位となるなど本作への注目度の高さがうかがえる。

そうした熱狂の裏で、思わぬ角度から作品の勢いを加速させているのがTBSラジオ『VIVANT 悪役会議室』である。

第1シーズンで、主人公・乃木憂助(堺雅人)に敗れ去った元「テント」のモニター・山本巧(迫田孝也)、元バルカ共和国外務大臣・ワニズ(河内大和)、元ベレール興産代表・ゴビ(馬場徹)。そんな「悪役」3人が黄泉の国や監獄からとあるラジオブースへと集結し、自らを追い詰めた乃木たちの動向を監視しながら次なる復讐の機会を狙うというコンセプトの配信番組なのだが、これがドラマの連動企画として巧みな仕掛けとなっているのだ。

ドラマ本編終了直後の日曜23時から生配信される同番組では、リスナーを「リスナー諜報員」と見立て、ラジオメールを「調査報告」として、本編に見つけた伏線や、次週に向けた分析などを募集することで、熱量の高い「視聴者参加型の考察番組」を作り上げている。その結果、『悪役会議室』に参加するにはドラマ本編のリアルタイム視聴が不可欠であるという前提が視聴者の間で自然と定着していったのだ。

『VIVANT 悪役会議室』第8回にはシンシーの潜伏工作員だった鈴木(内野謙太)もAI鈴木として登場©TBS
『VIVANT 悪役会議室』第8回ではシンシーの潜伏工作員だった鈴木(内野謙太)ならぬAI鈴木が登場©TBS

さらに、第18話放送後の第8回はYouTubeの最大同時接続数が22万人に達し、本編が放送休止となった第9回も16万人以上がリアルタイム視聴するなど、アジア大会による放送休止期間中も視聴者の熱量維持に貢献している。本編をより一層楽しみたい視聴者にとって、『悪役会議室』はもはや必要不可欠と言えるコンテンツになっている。

まさかの3役になり分ける堺雅人の演技コントロール

本作で堺雅人が演じるのは乃木、別人格の「F」に続いて3役目©TBS
本作で堺雅人が演じるのは乃木、別人格の「F」に続いて3役目©TBS

第6回の『悪役会議室』でも大きな盛り上がりを見せていたのが、第16話でシンシーに潜入捜査中の野崎(阿部寛)の前に、死亡したと思われていたリュウ・ミンシュエン(堺雅人)が現れ、野崎を執拗に追い詰めた場面である。死亡したと思われた人物が実は生きていたという展開が「お約束」になりつるある本作において、多くの視聴者が驚いたのは、リュウを演じているのが堺雅人だったことだろう。

本作で堺が演じるのは主人公・乃木、別人格の「F」に続き、なんと3役目である。堺はまるで無色透明な器のようだ。これまでも演じる役柄によって全く異なる色合いを見せてきた。主人公の乃木は、映画『ゴールデンスランバー』の青柳雅春や映画『鍵泥棒のメソッド』の桜井武史のような大きな事件に巻き込まれる気弱な凡人の面影を漂わせる。一方、乃木の別人格である「F」は『半沢直樹』シリーズ(TBS系)の半沢直樹や『リーガル・ハイ』(フジテレビ系)の古美門研介の強気で攻撃的な姿を彷彿とさせる。リュウにおいては、映画『その夜の侍』の中村健一役で見せたような底知れぬ狂気が宿っている。

乃木とFとリュウで全く異なる色合いを見せる堺雅人©TBS
乃木とFとリュウで全く異なる色合いを見せる堺雅人©TBS

特筆すべきは、過去の出演作を想起させる要素がありながら、どの役柄も毎回新鮮に映る点だ。似たようなキャラクターを演じる際、どうしても発声や台詞回しに自身の癖が出てしまうものだが、堺はそれを見事にコントロールしているように思える。ベースとなる器は同じでありながら、別々の人物を演じ切ることができる。こうした堺のスタイルも、見る人の心を強く惹きつけているのだろう。

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